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中国株マーケット情報本土市場は安定、香港市場は軟調か

10/17~10/21の中国本土市場は感染拡大が見込まれる中、政府の支援策で安定的に推移するとみられるが、香港市場はウクライナ問題もあり軟調な地合いが継続しよう。

10/16から開催予定の共産党大会は、次期最高指導部(党中央政治局常務委員)を選出する見通し。習近平総書記は異例の3期目に入るとみられる中、他の指導部の入れ替えが注目される。12年と同じ開催日数の場合、党大会は10/22に閉幕し次期指導部が発表されよう。また、10/18に9月の主要経済指標と7~9月期GDP成長率が発表予定。輸出は世界景気減速の影響を受け伸び率は鈍化し始めているようだが、内需は製造業を中心に堅調とみられ、7~9月期GDP成長率は前年同期比+4.1%と、4~6月期の同+0.4%から加速すると予想する。

国慶節の祝休日(10/1~7)中の旅行者数は前年比18.2%減の4.2億人となったものの、それでも大勢の人々が移動したため新型コロナの感染が拡大している。10/10の新型コロナの新規感染者数は2089人と、約2カ月ぶりに2000人を超えた。上海市では一部映画館等が閉鎖され、市民全員に定期的なPCR検査が義務付けられた。ゼロコロナ政策の影響を懸念する投資家は今後も弱気を継続しよう。ただし、政府は景気安定のイメージ戦略のために株価安定策を図ることも考えられる。一方、香港はウクライナ問題が悪化する中、海外市場の影響を受けやすいこともあり値を消しやすいと考える。

 

(10/12記 投資情報部 白岩)

紹介銘柄

立訊精密工業(ラックスシェア)(深センA・002475/ Z8693)   

◆各種ケーブル、コネクタのほか、AirPodsも*(1)OEM生産している。22年6月中間期は前年同期比70.2%増収、同22.5%増益。原材料高や物流コスト高などにより粗利益率は12.5%と同3.7pt低下。22年7~9月期は前年同期比44.49~73.80%増益見通し

◆売上全体に占める米アップル向け比率(推定)は21年に74.1%まで上昇。iPhoneの筐体から組み立てまでのOEM強化。アップルの第2世代HMD(ヘッドマウントディスプレイ)のサプライヤーになるとの観測も浮上

◆次の主たる成長分野はEVなどのスマートカー。奇瑞汽車と包括提携し、アップルが計画する「アップル・カー」の受託生産も視野に入れているよう

 

(上海駐在員事務所 奥山

 

海爾智家(ハイアール・スマート・ホーム)(上海A・600690/Z8448)  

◆中国で圧倒的な知名度とブランド力を誇る。市場シェアは冷蔵庫が43.3%、洗濯機が45.9%でいずれも首位(22年上半期、実店舗販売額ベース)

◆22年6月中間期は前年同期比9.1%増収、同15.9%増益。ハイエンドブランド「卡薩帝(casarte)」の販売が同20.8%増と好調。単価1万元以上の市場で、同ブランドの洗濯機は75.2%、冷蔵庫は38.6%と高いシェア

◆「*(2)以旧換新」や「*(3)家電下郷」などの政策的後押しが市場を下支えしそう。今中間期の粗利益率は30.2%で、珠海格力電器(000651)の25.0%、美的集団(000333、家電部門のみ)の24.7%を大きく上回るなど「稼ぐ力」も健在

 

(上海駐在員事務所 奥山

*(1)委託を受けて他社のオリジナル製品を生産すること

*(2)旧型家電の買い替えを促す政策

*(3)家電製品の農村部での普及拡大を目指す政策



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