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中国株マーケット情報本土市場は景気最悪期脱出期待から堅調へ

9/19~9/30の中国本土市場は堅調に推移するとみられるが、国慶節を控え9月最終週の後半は売られやすいと考える。香港市場は米国市場に追随しFOMC通過後に上昇基調に入ろう。

9/9に発表された8月の新規社会融資総量は2.43兆元と、7月の7561億元から拡大、市場予想(Bloomberg)の2.08兆元を上回った。インフラ投資向けや建設が中断されていた住宅物件の工事再開向けに、資金調達が拡大した可能性がある。9/16には8月の主要経済指標の発表が予定される。四川省等の計画停電の影響もあり、鉱工業生産の市場予想は7月と同じ前年同月比3.8%増を見込む。ただし、投資拡大等を背景に経済指標が予想を上回る可能性もある。そうなれば、中国景気は最悪期を脱したとの安心感から中国株は上昇基調に入ろう。9月の最終週の後半は、10/1~7の国慶節の長期祝休日を控え、一時的に利食い売りに押される相場展開となろう。

一方、香港は米ドルに対するペッグ制を採用しているため、9/21の米FOMCで大幅利上げが決定されれば、香港でも政策金利や市場金利が上昇しよう。ただ、ハンセン指数は、米国市場に追随し発表前に下落するとみられる。また、同指数の予想PERは9.5~13.0倍のレンジで動く傾向が見られ、現在は下限に近い。今後は中国景気の持ち直しが一段と顕在化するに伴い、香港市場も株価は上昇基調に入ると予想する。

 

(9/14記 投資情報部 白岩)

紹介銘柄

歌爾(ゴーテック)(深センA・002241/Z8626)

◆電子部品及び製品のODM(受託開発)を手掛ける。22年6月中間期は前年同期比44.0%増収、同20.1%増益。粗利益率が低下し(前年同期:14.4%⇒今中間期:13.0%)、増益率が増収率を下回った。売上の約57%を占める「スマートハードウェア」部門(VR、AR製品など)の収入は約2.2倍。22年7~9月期は前年同期比9.5~40.71%増益見通し

◆VR市場をほぼ独占するメタにOEM(受託製造)供給しているとされる。25年の世界のVR、AR出荷量は21年の約10倍(Counterpointによる予想)に増加する見通しで、業績の後押し材料になりそう

◆海外売上比率は約9割。人民元の対米ドル為替レートは足元で21年末より約9%低下しており、22年通期は為替差益計上に伴う業績上振れに期待

 

(投資情報部 呉)

国電南瑞科技(ナリ・テクノロジー)(上海A・600406/Z8435)

◆送電で世界最大手の国家電網傘下。送配電自動化では中国シェア69%以上(20年)

◆22年6月中間期は前年同期比10.3%増収14.5%増益。中間期ベースでは3期連続の二桁増収増益。中国の22年上半期の送配電網投資が同9.9%増と堅調だったことが奏功

◆大容量かつ低ロスが特徴の特高圧(直流)に強み。心臓部とされる「コンバータバルブ」の市場シェアは40%、電流の「制御保護システム」のシェアは50%といずれも中国首位。22年下半期に整備が加速し投資額は同上半期比66.7%増の1500億元に拡大見通し。また、国家電網による22年の送配電網投資は過去最大(5012億元)になるもようで、同社製品の販売増に寄与しよう

 

(上海駐在員事務所 山藤)

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