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中国株マーケット情報中国株は不安定な動きが継続するも月内に底値の可能性も

5/16~5/20の中国株式市場は不安定な動きが継続するとみられるが、月内に底値をつける可能性もあろう。

上海市の新型コロナの新規感染者数が減少しているにも関わらず、習近平国家主席が5/5の政治局常務委員会議でゼロコロナ政策を維持する方針を確認。5/9発表の4月貿易統計では、都市封鎖の影響もあり輸入全体の伸びは止まったものの、ロシアからの輸入は前年同月比56.6%増と、原油を中心に増加が続く。米国は欧米によるロシア制裁の効果を中国が弱める可能性を懸念してか、中国半導体メーカーに対する輸出規制を検討している。5/16に発表予定の4月主要経済指標はゼロコロナ政策の影響で、小売売上高の市場予想(Bloomberg)は前年比6.2%減、GDPと相関が高い鉱工業生産は同0.5%増と僅かな増加に留まると見込まれる。

一方、習国家主席は景気減速を懸念し、4/26にはインフラ投資の拡大の方針を示した。また、金融当局は足元で市場金利の低下を誘導し、5/10の7日物銀行間金利は4月末から37bp低下し1.63%となった。政府は今後、景気下支え策を更に強化するとみられる。更に、上海の新規感染者数は減少傾向にあり、6月には都市封鎖解除への期待が高まろう。

5/16の週の株価は4月経済指標の悪化等を背景に一段と下落する可能性がある。ただ、5/10の上海総合指数は21年12月の直近の高値から既に18%下落したこと、景気下支え策の発表が近々に見込まれること等を考慮すると、株価は月内に底打ちする可能性もあろう。 

 

(5/11記 投資情報部 白岩)

紹介銘柄

長飛光繊光纜(ヤンツェ・オプティカル・ファイバー・アンド・ケーブル)(香港・06869/Z8379)

◆光ファイバーの母材となるプリフォーム、光ファイバー、光ファイバーケーブルの世界大手。信越化学と合弁会社を展開

◆22年1~3月期は、主要製品の販売量の増加と単価の上昇により、前年同期比56.0%増収141.0%増益と好調

◆光ファイバーの価格は上昇基調にある。チャイナ・モバイルが21年10月に開示した光ファイバーケーブルの落札結果では、平均落札価格は前年比50%以上の上昇となった。また、22年1月に発表されたチャイナ・テレコムの同落札結果では、チャイナ・モバイルの結果と比べて更なる上昇を見せた。22年2月に始動した「東数西算(東部のデータを西部で処理)」プロジェクトの恩恵享受にも期待

 

(東洋証券亜洲有限公司 キョウ

 

山東赫達集団(シャンドン・ヘッド・グループ)(深センA・002810/Z9088)

◆改質剤や増粘剤などとして建築や医薬品、食品など幅広い分野で使用されるセルロースエーテルの製造のほか、植物性カプセルや植物肉も手掛ける

◆21年12月期は前年比19.2%増収30.6%増益。建設、医薬品・食品製造等の川下分野でセルロースエーテルの需要が拡大。22年1~3月期は前年同期比19.0%増収20.6%増益

◆需要拡大見据え、主要製品の生産能力拡大に注力。セルロースエーテルの年間生産能力は現在の3.4万トンから7.5万トンに引き上げる計画(年産3万トンの新工場は22年4Qに生産開始へ)。植物性カプセルの年間生産能力は21年末の260億個超から25年に500億個に拡大計画。植物肉も合弁会社通じ増産へ

 

(投資情報部 井上

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