7日の香港株式市場は大幅に反発した。ハンセン指数の終値は前日比735.24pt(3.06%)高の24,701.73ptだった。指数は前日におよそ1年ぶりの安値を付けていたため、値ごろ感を意識した買いが優勢となった。米中両首脳が年内にオンライン形式で協議すると伝わり、米中対立の懸念が和らいだことも投資家心理を改善させた。ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は6営業日ぶりに大きく反発し、同5.21%高で終えた。大手ネット株が軒並み急伸した。香港政府が6日に公表した香港北部の大規模な開発計画を改めて材料視する動きもあり、香港地場不動産株が総じて買われた。
7日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、前日比337ドル95セント(1.0%)高の34,754ドル94セントで終えた。米与野党が連邦政府の債務上限問題の先送りで合意したのを受け、投資家心理が改善した。景気敏感株からハイテク株まで幅広い銘柄に買いが優勢となった。民主党上院トップのシューマー院内総務は7日朝、「12月初めまで債務上限を暫定的に引き上げることで合意した」と述べた。同日中にも米議会上院で採決すると伝わった。12月以降の予算執行には債務上限の引き上げが再び必要になるが、当面は連邦政府のデフォルト(債務不履行)が回避されるとの安心感が広がった。ハイテク株が多いナスダック総合株価指数も3日続伸し、前日比152.105pt(1.0%)高の14,654.016ptで終えた。
8日の香港株式市場でハンセン指数は続伸か。ハイテク株を中心に買いが優勢になりそうだ。前日の米国株式市場が上昇したことも好感され、指数を押し上げる動きとなろう。
(マーケット支援部 林)
確りの展開か
8日は中国本土株式市場の取引が1週間ぶりに再開される。確りの展開が想定される。連休期間中、7日のハンセン指数は心理的節目の24,000ptを回復し、約3週ぶりの高値水準となった。また、米中関係が改善しているとの楽観的な見方も広がっており、確りとした動きが期待できそうだ。予定では、9月の財新中国非製造業購買担当者景気指数(PMI)が発表される。
(マーケット支援部 林)