7月1日の香港市場は香港特別行政区成立記念日で休場。
1日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、前日比131ドル02セント(0.4%)高の34,633ドル53セントで終えた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は6日続伸し、前日比22.44pt(0.5%)高の4319.94で終え、連日で過去最高値を更新。投資家心理が上向き、主要企業の好業績を支えに年後半も米株相場は堅調になるとの見方を誘った。ダウ平均の終値は5月に付けた過去最高値(34,777ドル)にあと140ドルあまりに迫った。ハイテク株が多いナスダック総合株価指数は反発し、前日比18.423pt(0.1%)高の14,522.376ptで終えた。
2日の香港市場で、ハンセン指数は神経質な展開を想定。前日の米株式市場で主要3指数が上昇した流れを引き継ぎ、買い先行のスタートが予想される一方で、中国景気の先行き不透明感は上値を抑える要因として意識されそうだ。6月30日に中国物流購入連合会(CFLP)が発表した6月の購買担当者景気指数(PMI)は、製造業が前月比0.1pt低下の50.9、非製造業が同1.7pt低下の53.5、景気全体を示す複合指数は同1.3pt低下の52.9となり、景況感の分岐点である50を上回ったものの、各指数とも今年3~4月を直近のピークに低下傾向となった。特に複合指数は年初来最低となっており、景気回復が息切れしている様子が見て取れる。また、製造業、非製造業ともにビジネス期待指数も鈍化しており、企業は今後の見通しに対して従来よりも楽観的でないとも捉えられる。CFLPは非製造業の低下の背景として、季節的要因や一部地域での感染再拡大等を挙げた。1日発表の財新製造業PMI は前月比0.7pt低下とCFLPの下落幅を上回っており、5日発表予定の非製造業PMIの内容次第では、景気下振れを意識せざるを得ない状況も想定されよう。神経質な動きとなりそうだ。
(マーケット支援部 井上)
上値の重い展開を想定。政策関連は利食い先行か。海外投資家動向もポイントに
1日の中国・上海株式相場は反落した。上海総合指数の終値は前日比2.4154pt(0.06%)安の3,588.7816ptだった。朝方は小高く推移したが、中国メディアの財新などが発表した6月の中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)が前月から低下。市場予想も下回り、景気の先行き不透明感から売りが出た。上海総合指数は朝方に指数が節目の3,600pt台を付け、目先の達成感も売り材料とみなされた。半面、この日は中国共産党創立100年で「ご祝儀買い」も入るなど、相場は方向感を欠いた。
2日の中国本土市場は上値の重い展開か。中国共産党100年の記念式典を通過したことで、政策関連銘柄についてはひとまず利食い売りが先行しよう。6月30日と1日に発表されたPMIを受け、景気の先行きに不透明感が出つつあることも気がかりなところ。本日より再開となるストックコネクト取引を通じた海外投資家の動向もポイントとなりそうだ。
(マーケット支援部 井上)