1日の香港株式相場は3日続伸した。ハンセン指数の終値は前日比316.20pt(1.1%)高の29,468.00ptと約3カ月ぶりの高値を付けた。朝方は小安い場面もあったが、中国本土からの投資資金の流入などを受けて切り返し、午後に一段高となった。中国メディアの財新などが発表した5月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が前月から上昇したことも、投資家のリスク選好を促した。香港上場のハイテク関連銘柄で構成する「ハンセンテック指数」は前日比2.5%高で、およそ1カ月ぶりの高値だった。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで52億9500万香港ドルの買い越しだった。
1日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に4日続伸した。3連休前の前週末に比べ45ドル86セント(0.1%)高の34,575ドル31セントで終えた。新型コロナワクチンの普及が進み、旅行・レジャーを中心に経済活動の再開を後押しするとの見方が強まり、景気敏感株を中心に買いが優勢だった。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は小反落し、前営業日比12.261pt(0.1%)安の13,736.478ptで終えた。
本日の香港株式市場は続伸も上値の重さを意識する展開か。中国の5月の財新製造購買担当者景気指数(PMI)が前月から改善したことを受け、投資家たちのリスク許容度が高まった。ただ、ハンセン指数は約3カ月ぶりの高値圏にあるだけに上値の重さを意識する展開となりそうだ。
(マーケット支援部 床井)
上値の重さが意識されやすい展開か
1日の中国・上海株式相場は続伸した。上海総合指数の終値は前日比9.2365pt(0.25%)高の3,624.7138ptと、2月下旬以来およそ3カ月ぶりの高値を付けた。1日に発表された5月の財新中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は前月から改善した。香港とのストックコネクトを通じた海外投資家による中国株売買が午後に買い越しに転じると、徐々に投資家が運用リスクをとる姿勢を強めた。ストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで11億300万元の買い越しだった。個別では、歌爾(ゴーテック、002241)、北京東方雨虹防水技術(ベイジン・オリエンタル・ユーホン・ウォータープルーフ・テクノロジー、002271)、三一重工(サニー・ヘビー・インダストリー、600031)などが買い越しとなり、宜賓五糧液(ウーリィアンエー・イービン、000858)、隆基緑能科技(ロンジ・グリーン・エナジー・テクノロジー、601012)などが売り越しとなった。
本日の中国本土株式市場は、香港市場同様に上値の重さが意識されやすいだろう。
(マーケット支援部 床井)