26日の香港株式相場は続伸した。ハンセン指数の終値は前日比255.15pt(0.88%)高の29,116.01ptと約1カ月ぶりの高値を付けた。前日に続いて中国・上海市場への海外投資資金の流入が活発で、相場上昇に歩調を合わせる形で香港株も買われた。指数は節目の29,000pt台を終日維持するなど堅調な展開だった。香港上場のハイテク関連銘柄で構成する「ハンセンテック指数」は前日比0.85%高で、約3週間ぶりの高値となった。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで8億1600万香港ドルの買い越しだった。
26日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小反発し、前日比10ドル59セント高の34,323ドル05セントで終えた。米国で新型コロナウイルスワクチンの接種が進み、経済活動の正常化が進むとの見方から景気敏感株中心に買いが入った。ただ、ダウ平均は過去最高値近辺にあり、短期的な利益確定売りも出て上値は重かった。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も反発し、前日比80.822pt(0.6%)高の13,737.996ptで終えた。
本日の香港株式市場は一進一退か。前日の米株式市場の上昇が支えとなりそうだ。ただ、ハンセン指数は連日で約1カ月ぶりの高値で取引を終えている。目先は利益確定の売りをこなしながら値を固めることになりそうだ。
(マーケット支援部 床井)
上値の重い展開か
26日の中国・上海株式相場は3日続伸した。上海総合指数の終値は前日比12.0152pt(0.33%)高の3,593.3570ptと、2月23日以来約3カ月ぶりの高値を付けた。香港とのストックコネクト取引を通じた海外投資家による本土株売買で、26日の買越額は90億元を超え、連日で大幅な買い越しとなった。人民元高の基調も続き、海外資金の流入期待が一段と高まり、投資家が運用リスクをとる姿勢を強めた。心理的節目の3,600ptを上回る場面もあったが、上値では短期的な利益確定目的の売りも出て、伸び悩んだ。上海のハイテク新興企業向け市場「科創板」の50銘柄で構成する「上証科創板50成分指数」は前日比0.44%安で終えた。深セン株式市場の総合指数は同0.05%安、新興企業が主体の創業板指数は同0.94%安となった。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引では、立訊精密工業(ラックスシェア・プレシジョン・インダストリー、002475)、貴州茅台酒(グイジョウ・マオタイ、600519)、中国旅遊集団中免(チャイナ・ツーリズム・グループ・デューティー・フリー、601888)などが買い越しとなり、江蘇恒瑞医薬(ジャンスー・ハンルイ・メディシン、600276)、三一重工(サニー・ヘビー・インダストリー、600031)などが売り越しとなった。
本日の中国本土株式市場は上値の重い展開か。ストックコネクトを通じた海外投資家による中国本土株買いの流れが連日で続き、投資家が運用リスクをとる姿勢を強めている。ただ、水準的に上海総合指数は3,600ptより上では利益確定の売りが広がる可能性もあろう。
(マーケット支援部 床井)