24日の香港株式市場は小幅に反落した。ハンセン指数の終値は前週末比46.18pt(0.16%)安の28,412.26ptだった。週末の米ハイテク株安を受け、香港市場でも大型ネット株を中心に売りが膨らんだ。
中国当局が商品相場の上昇をけん制したとの報道を受け、資源株の一角も売られた。薄商いのなか、一時は前日比0.9%安まで下げたが、下値では押し目買いも入り、下げ渋った。香港の指数算出会社、恒生指数(ハンセン・インデックス)社は21日の取引終了後、四半期ごとに定例の指数採用銘柄の見直し結果を発表。今回の見直しでは組み入れられなかったゲームの網易(ネットイース、09999)やネット通販の京東集団(JDドットコム、09618)といった銘柄が大幅安となった。ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は前日比1.85%安だった。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで16億6600万香港ドルの買い越しだった。
24日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、前週末比186ドル14セント(0.5%)高の34,393ドル98セントで終えた。23日に大きく下げた暗号資産(仮想通貨)のビットコインが反発し、投資家心理が上向いた。米長期金利も落ち着いた値動きとなり、ハイテク株が買い直された。経済活動の正常化への期待から景気敏感株にも買いが入った。ハイテク株が多いナスダック総合株価指数は反発し、前週末比190.177pt(1.4%)高の13,661.170ptで終えた。
25日の香港市場でハンセン指数は反発か。前日の米市場で長期金利が低下し、ハイテク株を中心に買われた流れを受けて香港市場も買い先行の展開となりそうだ。
(マーケット支援部 井上)
上海総合指数は3,500pt台回復を目指す展開か
24日の中国・上海株式相場は4営業日ぶりに反発。上海総合指数の終値は前週末比10.725pt(0.3%)高の3,497.282ptだった。中国政府が暗号資産(仮想通貨)など複数の分野で規制を強化するとの警戒から、朝方は軟調に推移した。半面、指数は前週末に節目の3,500ptを割って約1週間ぶりの安値を付けており、値ごろ感が意識された銘柄を中心に、次第に買いが優勢になった。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで18億8600万元の買い越し。個別では、立訊精密工業(ラックスシェア・プレシジョン・インダストリー、002475)、美的集団(ミデア・グループ、000333)、貴州茅台酒(グイジョウ・マオタイ、600519)などが買い越しとなり、隆基緑能科技(ロンジ・グリーン・エナジー・テクノロジー、601012)、内蒙古伊利実業集団(インナー・モンゴリア・イーリー・インダストリアル、600887)、中国旅遊集団中免(チャイナ・ツーリズム・グループ・デューティー・フリー、601888)などが売り越しとなった。
25日の中国本土市場は堅調な展開か。上海総合指数は3,500pt台回復を目指す動きとなりそうだ。
(マーケット支援部 井上)