14日の香港株式相場は反発した。ハンセン指数の終値は前日比308.90pt(1.1%)高の28,027.57ptだった。13日の米株高に続いて14日の日本、台湾など他のアジアの株式相場も堅調で、香港市場でも金融などの主力株に買いが入った。2021年1~3月期の業績動向を受けた選別物色も活発だった。香港上場のハイテク関連銘柄で構成する「ハンセンテック指数」は続落し、半年ぶりの安値となった。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで46億9500万香港ドルの買い越しだった。
14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比360ドル68セント(1.1%)高の34,382ドル13セントで終えた。米長期金利が低下し、投資家心理が改善。前日に引き続き高PER(株価収益率)銘柄が多いハイテク株に押し目買いが優勢となった。経済活動の正常化期待の高まりから、景気敏感株の上昇も目立った。ナスダック総合株価指数は続伸し、前日比304.990pt(2.3%)高の13,429.978ptで終えた。
17日の香港株式市場でハンセン指数は続伸か。米長期金利の上昇一服で前週末の米株式相場が上昇した流れを受け香港市場でも買いが先行しよう。日本時間11:00に中国4月の主要経済指標が発表される予定。4月の主要経済指標は、前年同月の数値が小さいという前年比効果の剥落を背景に、前年同月比の伸び率は3月より鈍化すると見込まれる。ただ、鉱工業生産のBloomberg市場予想が同10.0%増であるように、相対的に高い伸びとなり、堅調な景気が継続していることが示されそうだ。本日は、小米集団(シャオミ、01810)、美団(メイトゥアン、03690)、同程藝龍控股(トンチェンーイーロン・ホールディングス、00780)が決算発表を予定している。
(マーケット支援部 井上)
堅調な展開か。海外投資家の売買動向に注目が集まろう
14日の中国・上海株式相場は反発した。上海総合指数の終値は前日比60.8401pt(1.77%)高の3,490.3762ptだった。前日の米国株やこの日の香港株などの上昇を受け、中国市場にも資金流入などのプラスの影響があるとの期待が高まった。海外でのハイテク株高を背景に深セン市場などでハイテク株が買われたことも投資家心理を明るくした。上海・深セン両市場を合わせた売買代金は9016億元だった。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで90億3300万元の買い越し。個別では、宜賓五糧液(ウーリィアンエー・イービン、000858)、中国旅遊集団中免(チャイナ・ツーリズム・グループ・デューティー・フリー、601888)、万華化学集団(ワンファ・ケミカル、600309)などが買い越しとなり、珠海格力電器(グリー・エレクトリック・アプライアンシズ・オブ・ヂューハイ、000651)、京東方科技集団(BOEテクノロジー・グループ、000725)、三一重工(サニー・ヘビー・インダストリー、600031)などが売り越しだった。
17日の中国本土市場は堅調な展開か。経済指標については相対的に高い伸びとなることが予想されており、堅調な景気が継続していることが示されよう。海外株高を受け、先週末に4営業日ぶりに大幅買い越しとなった海外投資家の売買動向に注目が集まりそうだ。
(マーケット支援部 井上)