26日の香港株式相場は反落した。ハンセン指数の終値は前週末比125.92pt(0.43%)安の28,952.83ptだった。前週末に心理的節目の29,000ptを上回って終えていたため、短期的な利益確定目的の売りが出た。朝方に上げが目立っていたハイテク株の一角が午後に売られると、ハンセン指数も下げ幅を広げた。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は小幅に3日続伸し、前週末比0.20%高だった。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで19億8000万香港ドルの買い越しだった。
26日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前週末比61ドル92セント(0.2%)安の33,981ドル57セントで終えた。商品相場の上昇で採算が圧迫されるとの見方から、消費関連株の一角が売られた。半面、今週に決算発表を控える主力ハイテク株には先回りの買いが入り、相場を下支えした。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続伸し、前週末比121.968pt(0.9%)高の14,138.776ptと2カ月半ぶりに過去最高値を更新した。多くの機関投資家が運用の参考とするS&P500種株価指数も続伸し、前週末比7.45pt(0.2%)高の4,187.62ptとほぼ1週間ぶりに過去最高値で終えた。
本日の香港株式市場は一進一退の展開か。前日の米株式市場で、ナスダック総合株価指数が2カ月半ぶりに過去最高値を更新したことを受け、香港にもハイテク関連株買いの流れが波及しそうだ。ただ、高値では利益確定の売りも出そうで、全体的に上値を伸ばしにくい展開か。
(マーケット支援部 床井)
決算発表本格化、業績発表を手掛かりとした物色が活発化しそうだ
26日の中国・上海株式相場は反落した。上海総合指数の終値は前週末比33.0002pt(0.9%)安の3,441.1658ptだった。23日の米国株高で朝方は買いが先行したが、指数が節目の3,500ptに迫ると次第に持ち高調整や利益確定の売りに押された。大型株で構成する上証50指数は前週末比1.6%安だった。
上海のハイテク新興企業向け市場「科創板」の50銘柄で構成する「上証科創板50成分指数」は小幅に3日続伸し、同0.2%高だった。深セン市場で深セン総合指数は4日ぶりに反落し同0.8%安だった。新興企業向け市場の「創業板」指数も同0.8%安。取引時間中におよそ2カ月ぶりの高値を付ける場面があったが、その後は売りが優勢だった。上海と深セン市場の売買代金は合計で9084億元と、1カ月半ぶりの多さになった。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで32億400万元の買い越しだった。個別では、京東方科技集団(BOEテクノロジー・グループ、000725)、隆基緑能科技(ロンギ・グリーン・エナジー・テクノロジー、601012)、中国旅遊集団中免(チャイナ・ツーリズム・グループ・デューティー・フリー、601888)などが買い越しとなり、宜賓五糧液(ウーリャンイェー・イビン、000858)、貴州茅台酒(グイジョウ・モオタイ、600519)、江蘇恒瑞医薬(ジャンスー・ハンルイ・メディシン、600276)などが売り越しとなった。
本日の本土株式市場は決算発表が本格化する中、個別銘柄への注目が高まろう。業績発表を手掛かりとした物色が活発化しそうだ。
(マーケット支援部 床井)