23日の香港株式市場でハンセン指数は4営業日ぶりに反発した。終値は前日比223.85pt(0.85%)高の26,343.10ptだった。アジア時間の23日朝方に下落していた米株価指数先物が持ち直したことで、香港市場でも買い安心感が広がった。前日の米国市場でのハイテク株高や、この日の中国・上海株の上昇も地合いを上向かせ、指数は午後は堅調に推移しこの日の高値で引けた。ハイテク関連株で構成するハンセンテック指数の終値は前日比2.92%高の8,426.07ptと、指数算出開始以来の高値をおよそ1カ月半ぶりに更新した。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで33億9300万香港ドルの買い越しだった。
23日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比114ドル32セント(0.4%)高の30,129ドル83セントで終えた。米ファイザーが23日、来年7月までに1億回分の新型コロナウイルスワクチンを追加供給する契約を米政府と結んだと発表。ワクチン普及への期待が高まり、景気敏感株を中心に買いが優勢となった。また、英国と欧州連合(EU)の貿易交渉などの合意が近いと伝わり、欧州株相場が総じて上昇したのも投資家心理を上向けた。ダウ平均は午後に一時270ドル超上げる場面もあった。ただ、トランプ米大統領が防衛関連法案に拒否権を発動したと午後に伝わり、取引終了にかけて上げ幅は縮小した。ナスダック総合株価指数は反落し、前日比36.804pt(0.3%)安の12,771.114ptで終えた。
本日の香港株式市場は、前日終値を挟み小幅なレンジで一進一退の展開か。前日の米株式市場で景気敏感株を中心に買いが優勢になったことを引き継ぎ、高く始まると見られる。ただ、クリスマス休暇に入る市場参加者は多く、積極的に取引が行われるような動きにはならなそうだ。
香港市場はクリスマスに絡み本日が半日取引、明日が休場となる。
(マーケット支援部 床井)