4日の香港株式市場は続伸。ハンセン指数の終値は前日比107.42pt(0.40%)高の26,835.92ptと、高値引けとなった。11月27日以来1週間ぶりの高値水準。香港時間午後に米株価指数先物が一段高となり、ハンセン指数も連れて上げた。ただ、週末で持ち高を一方に傾ける動きは乏しかった。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで54億9100万香港ドルの買い越しだった。
4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸。前日比248ドル74セント(0.8%)高の30,218ドル26セントで終え、過去最高値を更新した。朝方発表の11月の米雇用統計が市場予想を下回り、追加の経済対策の必要性が増したとの見方が広がった。対策法案の早期成立期待が強まり、景気敏感株中心に幅広い銘柄に買いが入った。買いの勢いは終日続き、ダウ平均はこの日の高値で終えた。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続伸し、前日比87.050pt(0.7%)高の12,464.232ptと連日で過去最高値を更新した。
本日の香港市場でハンセン指数は続伸か。米国の追加経済対策が早期に成立するとの期待から前週末の米株式相場が最高値を更新したことが支えとなろう。本日は中国の11月貿易統計が発表される予定。市場ではドル建ての輸出入はともに前月から伸び率増加が予想されている。足もと、中国景気の持ち直しが改めて意識される流れとなっており、好内容であれば、株式市場の下支え要因となりそうだ。
(マーケット支援部 井上)
【中国本土市況】企業の業績回復を見据えた投資が継続か
4日の中国・上海株式市場は3日ぶりに小反発した。上海総合指数の終値は前日比2.4455pt(0.07%)高の3,444.5814ptだった。相場全体を動かすような新規の取引材料に欠けるなか、出遅れ感のある銘柄への循環物色が相場を支えた。一方、上昇が目立っていた金融株には利益確定売りが優勢となり、指数が下げる場面も多かった。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで37億3800万元の買い越し。個別では、格力電器(000651)、美的集団(000333)、貴州茅台酒(600519)、海天調味食品(603288)、江蘇恒瑞医薬(600276)、中国中免(601888)などが買い越しとなり、宜賓五糧液(000858)、三一重工(600031)などが売り越しとなった。
本日の中国本土市場は堅調な展開を想定。11/27に発表された10月の鉱工業部門の税引き前利益は、中国景気の回復を背景に前年比28.2%増(9月同10.1%増)となり、増益率が一段と高まった。12/8に米国で大統領選挙人が混乱なく決定すれば、世界的にリスクオンの動きは強まると予想されることから、中国市場でも企業の業績回復を見据えた投資が継続すると思われる。
(マーケット支援部 井上)