1日の香港株式相場は反発。ハンセン指数の終値は前日比226.19pt(0.85%)高の26,567.68ptだった。取引開始後に発表された中国メディアの財新などによる11月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は、前月比1.3pt上昇の54.9と改善した。中国景気の回復に加え、米国などでの新型コロナウイルスのワクチン早期実用化への期待も強まり、投資家心理が強気に傾いた。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで49億1200万香港ドルの買い越しだった。
1日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比185ドル28セント(0.6%)高の29,823ドル92セントで取引を終えた。新型コロナウイルスのワクチン実用化が近づいているとの期待から、景気敏感株に買いが入った。米連邦準備理事会(FRB)の低金利政策の長期化思惑もあり、主力ハイテク株にも資金が流入した。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数と多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は揃って過去最高値を更新した。
本日の香港市場でハンセン指数は続伸か。新型コロナウイルスのワクチン実用化で経済正常化への期待が膨らみ、運用リスクを積極的に取りやすい雰囲気が広がっている。前日の欧米など主要株式市場も上昇しており、香港市場でも投資家心理が上向いた状態が続きそうだ。
(マーケット支援部 井上)
利益確定売りをこなしながらの堅調展開が続きそうだ
1日の中国・上海株式市場は大幅に反発し、上海総合指数の終値は前日比60.1833pt(1.77%)高の3,451.9384ptと、8月18日に付けていた3,451.0894ptを上回って年初来高値を更新した。11月の財新中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が前月から改善。中国景気の回復観測が改めて強まり、投資家が運用リスクをとる姿勢を強め、銀行などの金融株を中心に買いが優勢となった。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで162億9400万元の買い越し。個別では、格力電器(000651)、宜賓五糧液(000858)、京東方科技(000725)、貴州茅台酒(600519)、三安光電(600703)、江蘇恒瑞医薬(600276)、中国中免(601888)などが買い越しとなり、ハイクビジョン(002415)などが売り越しとなった。
本日の中国本土市場は堅調展開継続か。昨日発表の財新中国製造業PMIは2010年以降で最も高い値となり、景況感の改善が続いていることが確認された。また、昨日のストックコネクトを通じた海外投資家の買い越し額が11月23日以来の100億元越えとなったことを受け、海外資金の流入期待も強まるものと思われる。利益確定売りをこなしながら堅調な展開が期待できそうだ。
(マーケット支援部 井上)