26日の香港株式市場は5日続伸し、ハンセン指数の終値は前日比149.70pt(0.56%)高の26,819.45ptと、2月25日以来約9カ月ぶりの高値を付けた。前日の米国株式市場でハイテク比率が高いナスダック総合株価指数が上昇したのを受け、投資家が運用リスクを取る姿勢を強めた。ただ、材料難から積極的に上値を追う動きは乏しく、相場が伸び悩む場面も多かった。ハイテク関連の30銘柄で構成するハンセンテック指数は反発し、前日比1.71%高の8,057.14ptで取引を終了。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで13億6800万香港ドルの買い越しだった。
本日の香港市場は一進一退の展開か。米国市場が感謝祭で休場だったことから、方向感に乏しいスタートが予想される。昨日の上昇でハンセン指数は2月末以来の高値水準となったものの、他市場の主要株価指数が年初来高値を更新する中では、未だ出遅れ感のある状況となっている。投資資金の流入期待は根強いと思われ、利益確定売りをこなしながら一進一退の展開を想定する。
(マーケット支援部 井上)
工業企業部門利益の高水準な伸びが続くか注目したい
26日の中国・上海株式市場は小幅ながら3日ぶりに反発。上海総合指数の終値は前日比7.4060pt(0.22%)高の3,369.7334ptだった。相場全体に対し出遅れ感の目立っていた「オールドエコノミー」型の大型株を中心に、値ごろ感に注目した買いが優勢となったが、中国国内に新規の手掛かりが乏しい中で持ち高調整の売りも出やすく、指数は前日終値を挟み小幅なレンジで一進一退となった。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで60億2900万元の買い越し。個別では、美的集団(000333)、格力電器(000651)、万華化学(600309)、上海汽車集団(600104)などが買い越しとなり、宜賓五糧液(000858)、京東方科技(000725)、ラックスシェア(002475)、貴州茅台酒(600519)などが売り越しとなった。
本日の中国本土市場はもみ合いか。日本時間10時半に10月の中国工業企業部門利益が発表される予定。単月の税引き前利益の伸び率は6月が11.5%、7月が19.6%、8月が19.1%、9月が10.1%と、4カ月連続で2桁台の伸び率が続いている。10月もその流れが継続しているか注目したい。
(マーケット支援部 井上)