25日の香港株式相場は小幅に4日続伸した。ハンセン指数の終値は前日比81.55pt(0.30%)高の26,669.75ptと、3月5日以来およそ8カ月半ぶりの高値を付けた。24日の米国株式相場の上昇を受け、投資家が運用リスクを取る姿勢を強めた。金融や石油株を中心に買いが優勢だった。半面、ハイテク株の一角が売られ、上値を抑えた。好決算を発表したスマートフォンの小米集団(01810)は材料出尽くしの売りが優勢となった。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで6億9700万香港ドルの買い越しだった。
25日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落した。前日比173ドル77セント(0.6%)安の29,872ドル47セントで終えた。前日に初めて3万ドルの大台に乗せ、短期的な利益確定売りが優勢となった。最近の上げ相場をけん引してきた景気敏感株を中心に売りに押された。新型コロナウイルスの感染が再拡大し、失業者が増えかねないとの懸念も売りにつながった。朝方発表の週間の米新規失業保険申請件数は77万8000件と前週から3万件増え、市場予想も上回った。一方、足元で景気敏感株に資金が流出していたハイテク株の一角には買いが戻った。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸し、前日比57.617pt(0.5%)高の12,094.402ptで終えた。9月2日以来の過去最高値更新。
本日の香港株式市場は、一進一退の展開か。ハンセン指数は約8カ月半ぶりの高値を付けたため、高値警戒感を意識する利益確定売りがありそうだ。ただ、売り一巡後は押し目買いが入る可能性もあり、全体は一進一退の展開を想定する。
(マーケット支援部 床井)
方向感定まらず、もみ合いの展開か
25日の中国・上海株式相場は続落した。上海総合指数の終値は前日に比べ40.4951pt(1.19%)安の3,362.3274ptだった。節目の3,400ptを下回り、この日の安値で終えた。指数は約3カ月ぶりの高値圏にあり、時価総額が大きい銀行などが午後にかけて売られ、相場の重荷となった。24日の欧米株高を好感して指数は朝方に0.6%高まで上げる場面もあったが、買いは続かなかった。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで15億6900万元の売り越しだった。個別では、江蘇恒瑞医薬(600276)、上海汽車集団(600104)、格力電器(000651)、京東方科技集団(000725)などが買い越しとなり、貴州茅台酒(600519)、宜賓五糧液(000858)、美的集団(000333)、ラックスシェア(002475)などが売り越しとなった。
本日の中国本土市場は、もみ合いの展開か。積極的に買い上がる材料に乏しく、日中を通じてもみ合う展開となろう。
(マーケット支援部 床井)