19日の香港株式相場は3営業日ぶりに反落。ハンセン指数の終値は前日比188.47pt安の25,178.91ptだった。トランプ大統領が18日に中国とは「いまは協議をしたいとは思わない」と述べ、米国をはじめ世界に新型コロナウイルスを広めた中国の対応を改めて批判したと伝わったことを受け、ハイテク分野など中国企業に対する圧力強化を警戒した売りに押された。香港取引所は台風のため、気象当局の警報レベル引き下げ後の13時30分に取引を開始。香港メーンボードの売買代金は、半日取引ということもあり845億香港ドルと前日から33%の減少となった。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで9億4500万香港ドルの売り越しだった。
19日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落し、前日比85ドル19セント安の27,692ドル88セントで取引を終えた。午後に発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を受けて米景気の不透明感が強まり売り優勢となったが、追加経済対策を巡る米与野党協議が進むとの期待が相場の支えとなった。
本日の香港市場で、ハンセン指数は25,000pt台を固める展開か。米景気の先行き不透明感から前日の米株式相場が下落した流れを引き継ぎ、売り先行が予想されるものの、米国と中国が貿易合意に関する協議の日程を再調整する計画があると報じられており、投資家心理の支えとなりそうだ。本日は、AIAグループ(01299)、平安健康医療科技(01833)、新奥能源HD(02688)などが決算発表を予定している。
(マーケット支援部 井上)
もみ合いか。決算発表の本格化控え、個別銘柄を選別物色する動きが強まりそう
19日の中国本土株式相場は反落。上海総合指数の終値は前日比42.9606pt安の3,408.1288pt、深セン成分指数の終値は同287.315pt安の13,480.852ptだった。上海総合指数は約2年半ぶりの高値圏にあり、ひとまず利益を確定しようとする売りが優勢となった。米中対立の先鋭化懸念から上海と深センの両市場で半導体などのハイテク株が売られたことも投資家心理を冷やした。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで61億3400万元の売り越し。個別では、宜賓五糧液(000858)、ラックスシェア(002475)、ハイクビジョン(002415)、伊利実業集団(600887)などが買い越しとなり、格力電器(000651)、歌爾(002241)、中国中免(601888)、貴州茅台酒(600519)、江蘇恒瑞医薬(600276)、興業銀行(601166)などが売り越しとなった。
本日の中国本土市場はもみ合いか。昨日の流れを引き継ぎ、利益確定売りが上値を抑える展開となりそうだ。中国本土市場も月末にかけて決算発表が本格化する流れとなる。決算内容を受け、個別銘柄を選別物色する動きが強まりそうだ。
(マーケット支援部 井上)