24日の香港市場は大幅下落。主要50銘柄で構成されるハンセン指数は前日比557.67pt安の24705.33ptと反落し、今月の安値を更新した。米中関係の緊張が警戒されるなかで、投資家心理が悪化した。中国外交部は24日、米政府がテキサス州ヒューストンにある中国総領事館の閉鎖を要求したことに対する対抗措置として、四川省成都市の米国総領事館に対し閉鎖を命じたことを明らかにした。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで12億3200万香港ドルの売り越しだった。
24日の米株式相場は続落。ダウ工業株30種平均は前日比182ドル44セント安の26,469ドル89セントで取引を終えた。前日夕に四半期決算と同時に最先端半導体の発売の遅れを発表した半導体のインテルが急落し、相場の重荷になった。米中関係の悪化への懸念が強まったのも投資家心理を冷やした。
本日の香港市場は、軟調な展開か。割安感から自律反発狙いの買いに期待したいところだが、米中対立への警戒が上値を抑える展開が続きそうだ。
(マーケット支援部 井上)
上値の重い展開を想定。海外投資家の売買動向に注目が集まろう
24日の中国本土株式相場は大幅続落。上海総合指数の終値は前日比128.3418pt安の3,196.7684pt、深セン成分指数の終値は同725.803pt安の12,935.696ptだった。中国外務省が24日、米国政府に対して四川省成都市の米国総領事館の閉鎖を通知したと発表した。米国政府が在ヒューストンの中国総領事館の閉鎖を要求したことに対する対抗措置で、米中対立の激化懸念が強まり、ほぼ全面安となった。上海総合指数の下落率は16日(4.49%)以来の大きさだった。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで163億5700万元の売り越し。個別では、宜賓五糧液(000858)、格力電器(000651)、ラックスシェア(002475)、貴州茅台酒(600519)、中国中免(601888)、江蘇恒瑞医薬(600276)、伊利実業集団(600887)などが売り越しだった。
本日の中国本土市場は上値の重い展開を想定。引き続き米中対立の激化懸念が上値を抑える展開となろう。24日に日中の売り越し額が過去2番目に多い水準となったストックコネクトを通じた海外投資家の売買動向に注目が集まりそうだ。
(マーケット支援部 井上)