17日の香港株式相場は反発。ハンセン指数の終値は前日比118.48pt高の25,089.17ptだった。中国ネットサービスの騰訊控股(テンセント、00700)など前日に大きく下げた主力銘柄の一角に値ごろ感を意識した買いが入り、ハンセン指数は一時1%超上昇する場面も見られた。ただ、前日の下げを主導した中国・上海株式相場の反発が小幅にとどまったため、来週以降の展開を見極めたいとの雰囲気が広がり、指数は次第に上げ幅を縮小した。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで18億6600万香港ドルの買い越しだった。
17日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に続落し、前日比62ドル76セント安の26,671ドル95セントで取引を終えた。米消費者の景況感指数が低下し、米景気回復の勢いが鈍るとの懸念から売りが優勢だったものの、翌週以降の決算発表の本格化を控え、積極的に売り込む動きは限られたことから方向感に乏しい展開となった。
今週の香港市場は域内に特に大きな材料のない中、中国本土市場の動向を睨みながらの展開か。ハンセン指数は25日移動平均(25,025pt)を維持出来るかがポイントとなりそうだ。
(マーケット支援部 井上)
方向感を探る展開を想定。22日は上海科創板市場創設1周年。上海総合指数見直しを巡る思惑的な売買も想定しておきたい
17日の中国本土株式相場は4日ぶりに小幅に反発した。上海総合指数の終値は前日比4.0301pt高の3,214.1287pt、深セン成分指数の終値は同118.599pt高の13,114.938ptだった。16日の上海株の大幅下落は短期的な調整との見方が多く、自律反発狙いの買いが入った。上海総合指数は節目の3,200ptを下回る場面もあったが、押し目買いが入り、大引けにかけて持ち直した。新興企業が主体の深セン創業板指数は0.60%高だった。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで10億4300万元の買い越しと、4日ぶりに買い越しとなった。個別では、ラックスシェア(002475)、格力電器(000651)、中国中免(601888)、恒生電子(600570)、江蘇恒瑞医薬(600276)、伊利実業集団(600887)などが買い越しとなり、宜賓五糧液(000858)、貴州茅台酒(600519)などが売り越しとなった。
今週の中国本土市場は方向感を探る展開を想定。22日に上海科創板市場が創設1周年を迎えるため、同市場の動きに注目が集まりやすい週となりそうだ。また、上海上場のハイテク株の動向にも注目か。中国経済でハイテク企業の存在感が急速に増していることを反映させるために上海総合指数の全面的な見直しを検討していると一部で報じられており、23日の科創板株価指数発表に併せその内容が伝わる可能性もあろう。思惑的な動きで変動幅が大きくなる場面も想定しておきたい。
(マーケット支援部 井上)