23日の香港株式市場は反発。ハンセン指数の終値は前日に比べ396.0pt高の24,907.34ptと、10日以来の高値水準で取引を終了した。22日の米株式相場の上昇や、米中対立激化への警戒感後退が相場の支えとなった。中国ネットサービスのテンセント(00700)が、新作ゲームへの期待から株式分割を考慮した実質的な上場来高値を更新し、相場を押し上げた。中国本土から香港に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は現地取引ルールにより取引がなかった。
23日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。前日比131ドル14セント高の26,156ドル10セントで取引を終えた。米中関係への懸念が後退したうえ、スマートフォンのアップルが連日で上場来高値を更新するなどハイテク株中心に買いが優勢だった。ハイテク株が多いナスダック総合株価指数は8日続伸。前日比74.89pt高の10,131.37ptで終え、連日で過去最高値を更新した。
本日の香港市場は堅調な展開か。米株式市場がハイテク株をけん引役として堅調な動きとなっており、香港市場もこれに追随する動きが期待出来そうだ。昨日は、テンセント(00700)や取引所運営の香港取引所(00388)が揃って連日の上場来高値更新となった。背景には世界的なハイテク株高に加え、米中対立を背景とした米上場中国企業の「香港市場回帰」による取引活性化期待があるよう。本日もその流れは継続すると思われ、ハンセン指数は6月10日の戻り高値(25,303pt)更新を目指す動きとなりそうだ。
明日(25日)は端午節により香港市場は休場となる。
(マーケット支援部 井上)
もみ合いか。連休控え徐々に様子見ムードが強まりそう
23日の中国本土株式市場はしっかりの展開。上海総合指数の終値は前日比5.3486pt高の2,970.6203pt、深セン成分指数の終値は同91.568pt高の11,794.009ptだった。世界的なハイテク株高や中国国内の消費回復への思惑から中小型株に買いが入った。上海総合指数は午前に米中通商協議に関する米高官発言を受けて荒い値動きとなったが、午後は落ち着きを取り戻し、小幅高で推移した。深センの新興企業向け市場「創業板」指数が前日比1.67%高の2382.047ptと、2016年1月初め以来およそ4年6カ月ぶりの
高値を付けた。世界的なハイテク株高が中国市場にも波及したうえ、新興企業向け市場の構造改革の進展も材料視された。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで7億5300万元の買い越し。個別では、格力電器(000651)、ラックスシェア(002475)、宜賓五糧液(000858)、順豊HD(002352)、貴州茅台酒(600519)、伊利実業集団(600887)、三一重工(600031)などが買い越しとなり、江蘇恒瑞医薬(600276)、恒生電子(600570)などが売り越しとなった。
本日の中国本土市場はもみ合いか。世界的なハイテク株高の流れは中国本土市場にとっても引き続き好材料視されると思われるものの、明日からの端午節による連休を控え、徐々に様子見ムードが強まりそうだ。
(マーケット支援部 井上)