4日の香港株式相場は小幅ながら4日続伸。ハンセン指数の終値は前日比40.68pt(0.16%)高の24366.30ptと、5月20日以来の高値となった。米株式相場が景気底入れ期待から上昇し、強気に傾く投資家心理の支えとなった。ただ、相場は急ピッチで上昇してきたため、利益を確定する目的の売りも出て上値は限られた。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで6億4000万香港ドルの買い越しだった。
4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に4日続伸となり、前日比11ドル93セント(0.0%)高の26281ドル82セントと、3月上旬以来、約3カ月ぶりの高値で取引を終えた。利益確定売りが先行したが、経済活動再開の広がりを好感した景気敏感株への買いが相場を支え、引け間際に上げに転じた。
本日の香港市場はもみ合いか。新規の手掛かり材料に乏しい中、前日終値付近でもみ合う場面が目立ちそうだ。ハンセン指数は5月20日以来の水準となっており、利益確定売りも出やすいところと思われる。また、今晩は5月の米雇用統計が発表される予定となっており、欧米市場の反応を見極めたいといった向きも多そうだ。一方で、各国で広がる経済活動の再開を好感する買いが相場を下支えする動きは継続か。ハンセン指数は方向感に乏しい動きとなりそうだ。
(マーケット支援部 井上)
政策関連銘柄の循環物色が続きそう
4日の中国本土株式市場で、上海総合指数の終値は前日比4.1205pt(0.14%)安の2919.2506pt、深セン成分指数の終値は同30.897pt(0.27%)高の11139.256ptだった。上海総合指数は前日までの5日間で3%超上昇しており、いったん利益を確定しようとする売りが優勢となった。中国国内の手がかりが乏しく、大型株を中心に売りが広がった。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで44億1500万元の買い越し。個別では、ラックスシェア(002475)、欧菲光集団(002456)、貴州茅台酒(600519)、江蘇恒瑞医薬(600276)、上海国際機場(600009)、三一重工(600031)、中国国旅(601888)などが買い越しとなり、格力電器(000651)、宜賓五糧液(000858)、伊利実業集団(600887)、上海汽車集団(600104)などが売り越しとなった。
本日の中国本土市場はこじっかりの展開か。中国当局による産業支援策への根強い期待を背景に、政策関連銘柄を循環物色する動きとなりそうだ。
(マーケット支援部 井上)