22日の香港株式相場は3営業日ぶりに反発。ハンセン指数の終値は前日に比べ99.81pt(0.41%)高の23893.36ptだった。米株価指数先物がアジア時間の22日に上昇していることが投資家心理の支えとなり、香港株にも値ごろ感からの買いが入った。原油先物相場の急落による世界経済の先行き不透明感からハンセン指数は朝方に1.3%安まで売られたが、午後に上昇に転じた。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで9億6800万香港ドルの買い越しだった。
22日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発。前日比456ドル94セント(2.0%)高の23475ドル82セントで終えた。テキサス州など米国の一部の州で経済活動の制限を緩める動きが広がり、米景気悪化に一定の歯止めがかかると受け止められた。連日急落していた原油相場が上昇したことも投資家心理を上向けた。
本日の香港市場は堅調な展開を想定。ハンセン指数は時間外取引の米株価指数先物高を受け、昨日午後から上昇に転じており、米国市場の上昇はある程度織り込み済みと思われる。一方で、急落していたニューヨーク市場の原油先物相場の上昇は、投資家のリスク回避姿勢を和らげよう。戻り待ちの売りをこなしつつ、ハンセン指数は24000pt台の回復なるかに注目したい。
(マーケット支援部 井上)
堅調展開は継続か
22日の中国・上海株式相場は反発。上海総合指数の終値は前日比16.9671pt(0.60%)高の2843.9804pt、深セン成分指数の終値は同110.336pt(1.05%)高の10,617.192ptだった。原油先物相場が下げ止まらないことを嫌気し朝方は売りが先行したが、指数は前日も原油安で下げていただけに、午後に入ると過度な懸念が後退して上げに転じた。原油安がコスト低下などの恩恵につながる銘柄を物色する動きが活発化し、指数を押し上げた。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで11億7800万元の買い越しだった。個別では、貴州茅台酒(600519)、伊利実業集団(600887)、宜賓五糧液(000858)、格力電器(000651)、ラックスシェア(002475)などが買い越しとなり、中国国旅(601888)、江蘇恒瑞医薬(600276)、海天調味食品(603288)、新希望六和(000876)などが売り越しとなった。
本日の中国市場は堅調な展開か。昨日の中国市場では、消費関連銘柄の強い動きが目立った。各地で経済活動の再開が進むなか、景気回復の期待も高まる状況となっているようで、投資家心理も良好なものと思われる。決算内容を織り込みながら、堅調な展開が続きそうだ。
(マーケット支援部 井上)