イースター(復活祭)の4連休明け14日の香港株式市場でハンセン指数は続伸。終値は前営業日の9日比135.07pt(0.55%)高の24435.40ptと、約1カ月ぶりの高値を回復した。取引時間中に発表された中国の3月貿易統計が予想ほど悪化していない内容だったことを受け、中国景気減速への過度な懸念が後退。米経済活動の早期再開期待や米株価指数先物の上昇も買い安心感を誘った。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで5億1700万香港ドルの買い越しだった。
14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比558ドル99セント(2.4%)高の23949ドル76セントと、ほぼ1カ月ぶりの高値で終えた。新型コロナウイルスの感染拡大がピークに近づき、経済活動が早期に再開されるとの期待から大型ハイテク株を中心に幅広い銘柄に買いが入った。
本日の香港市場はもみ合いか。米国株式市場が堅調展開だったことが好材料となる一方で、IMFによる世界経済見通しの引き下げはマイナス材料と捉えられよう。ハンセン指数は3月11日以来ほぼ5週間ぶりの高値水準にあり、利益確定の売りが上値を抑える可能性もありそうだ。
(マーケット支援部 井上)
堅調な展開か
14日の中国株式相場は3営業日ぶりに反発。上海総合指数の終値は前日比44.2354pt(1.58%)高の2827.2830pt、深セン成分指数の終値は同252.542pt(2.47%)高の10475.705ptだった。税関総署が発表した3月の貿易統計で輸出や輸入の減少率が市場予想より小さかったことで、新型コロナウイルスの感染拡大後の中国景気の回復が意識され幅広い銘柄に買いが入った。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで142億2900万元の買い越し。個別では、貴州茅台酒(600519)、三一重工(600031)、伊利実業集団(600887)、海天調味食品(603288)、格力電器(000651)、美的集団(000333)、宜賓五糧液(000858)、ラックスシェア(002475)などが買い越しとなり、江蘇恒瑞医薬(600276)、中国国旅(601888)などが売り越しとなった。
本日の中国市場は堅調な展開を想定。昨日はストックコネクトを通じたA株の買い越し額が4月7日以来の100億元台乗せとなった。米国株式市場が大幅反発となっており、昨日に引き続き外国人投資家の買いが支えとなりそうだ。
(マーケット支援部 井上)