24日の香港株式相場は大幅に反発。ハンセン指数の終値は前日比967.36pt(4.45%)高の22663.49ptとなり、前日の下落分(1108pt)の大半を取り戻した。米連邦準備理事会(FRB)が米国債などの購入額を当面無制限にする緊急措置を決め、人民元などアジア通貨の下落が一服。企業の信用リスクへの懸念がいったん後退し、全面高の展開となった。新型コロナウイルスの感染拡大が始まった中国湖北省武漢市の封鎖措置が4月8日に解除されるとの発表も好感された。中国本土から香港株に投資する「港股通」(サウスバウンド・トレーディング)は、成約ベースで42億6500万香港トドルの買い越しだった。
24日の米株式相場は大幅に3営業日ぶりに反発。ダウ工業株30種平均は前日比2112ドル98セント(11.4%)高の20704ドル91セントと2万ドル台を回復して終えた。新型コロナウイルスに対応した大規模な経済対策で米与野党の協議が進展し、近く合意するとの期待が強まった。ダウ平均は前日にほぼ3年4カ月ぶりの安値で終えており、自律反発を見込んだ買いや売り方の買い戻しも膨らんだ。
本日の香港市場は堅調な展開を想定。24日のダウ工業株30種平均が過去最大の上げ幅を記録したことを受け、幅広い銘柄に買いが先行しよう。昨日は、23日引け後に特別配当の実施に加え、2020年の業績も好調推移するとの見通しを明らかにした康師傅(00322)や通期業績が3割増益で主力ブランドが軒並み好調だと報告したと公表したスポーツ用品生産・販売の安踏体育用品(02202)が高かった。本日も決算内容を手掛かりとした物色が進みそうだ。
(マーケット支援部 井上)
堅調な展開か
24日の中国株式相場は反発。上海総合指数の終値は前日比62.2708pt(2.34%)高の2722.4381pt、深セン成分指数の終値は前日比230.150pt(2.37%)高の9921.683ptだった。FRBの量的金融緩和の拡大を受けてドル需給の逼迫が和らいだ。ドルに対する人民元の下落が一服し、株式への買い安心感につながった。武漢市の封鎖措置を4月8日に解除すると発表したのを受け、感染の終息が近づいているとの期待が広がり指数は上げ幅を拡大した。香港から中国本土株に投資する「滬股通(上海コネクト・ノースバウンド)」と「深股通(深センコネクト・ノースバウンド)」は、合わせて成約ベースで39億8700万元の買い越しだった。個別では、貴州茅台酒(600519)、江蘇恒瑞医薬(600276)、三一重工(600031)、中国国旅(601888)、用友網絡科技(600588)、長江電力(600900)、格力電器(000651)、ラックスシェア(002475)などが買い越しとなり、宜賓五糧液(000858)などが売り越しとなった。
本日の中国市場は堅調な展開を想定。武漢の封鎖解除や上海市による検疫対象の重点国からの日本除外が伝わっており、経済活動の正常化に期待する流れが続きそうだ。
(マーケット支援部 井上)