18日の香港株式市場でハンセン指数は大幅反落。終値は前日比971.91ポイント(4.17%)安の2万2291.82と、2017年1月以来およそ3年2カ月ぶりの安値を付けた。朝方は前日の欧米株高を手がかりに上昇する場面もあったが、アジア時間午後に米株価指数先物が急落すると投資家心理が悪化した。中国本土から香港株に投資する「港股通」(サウスバウンド・トレーディング)は、成約ベースで57億9300万HKドルの買い越しだった。
18日の米株式相場は大幅に反落した。ダウ工業株30種平均は前日比1338ドル46セント(6.3%)安の1万9898ドル92セントで終えた。節目の2万ドルを下回るのは2017年2月以来約3年1カ月ぶり。新型コロナウイルスの感染拡大による米景気と企業業績の不透明感が根強く売りが膨らんだ。
本日の香港市場は落ち着きどころを探る展開か。WTI先物や米株価指数先物の時間外取引の動向を気にしながらの展開となろう。欧州中央銀行(ECB)は18日、新型肺炎感染拡大による金融・資本市場の混乱や景気先行き不透明感に対応するため、新たに7500億ユーロ(約88兆円)の資産買い入れ策を導入すると発表した。好感すれば、戻りを試す展開も期待できよう。
(マーケット支援部 飯田)
買い優勢の展開か
18日の中国・上海株式相場は6日続落した。上海総合指数の終値は前日比50.8844ポイント(1.83%)安の2728.7563だった。2019年2月中旬以来、約1年1カ月ぶりの安値を付けた。午前は米国や中国の景気下支え策への期待から上昇したが、新型肺炎感染拡大による世界景気の減速懸念が根強く買いは続かなかった。米株価指数先物がアジア時間に急落したのを受けて海外勢から売りが出て、安値引けとなった。深セン成分指数は1.70%安の10029.57ポイントだった。
個別では、三一重工(600031)、美的集団(000333)などが買い越しとなり、貴州茅台酒(600519)、江蘇恒瑞医薬(600276)、上海機場(600009)、中国国旅(601888)、内蒙古伊利実業(600887)、宜賓五糧液(000858)、ラックスシェア(002475)などが売り越しとなった。
本日の中国市場は、買い優勢の展開を想定。中国の国務院(内閣に相当)は17日開いた常務会議で、大規模な投資プロジェクトの再開を加速するよう指示したと伝わっており、中国政府による景気刺激策への期待が下支え要因となろう。
(マーケット支援部 飯田)