17日の香港市場でハンセン指数は5営業日ぶりに反発し、終値は0.86%高の23263.73ptだった。前日の欧米株安を受けて新型肺炎の世界景気への悪影響を懸念した売りが出たが、足元の急落の反動で自律反発狙いの買いが優勢となった。中国本土から香港株に投資する「港股通」(サウスバウンド・トレーディング)は、成約ベースで98億7100万香港ドルの買い越しだった。
17日の米国市場でダウ平均は大幅に反発し、前日比1048ドル86セント(5.2%)高の21237ドル38セントで終えた。新型肺炎による景気下振れ懸念が強まる中、米政府からの経済対策への期待から買いが優勢となった。前日に2997.10ドル下落したこともあり、短期的な反発狙いの買いも入ったようだ。
本日の香港市場は、米国株の反発と中国政府からの景気刺激策への期待が支えとなり、全体的には戻りを試す展開となろう。
また、本日はテンセントの決算発表が予定されている。
(マーケット支援部 飯田)
買い優勢の展開か
17日の中国市場で上海総合指数は5営業日続落し、終値は0.34%安の2779.6407ptと、2月3日以来1カ月半ぶりの安値だった。新型肺炎の感染拡大による世界的な経済減速を警戒した前日の欧米株式市場の急落を受け、上海市場でも運用リスク回避の売りが続いた。深セン成分指数も0.49%安の10202.75ptと5営業日続落となった。
香港から中国本土株に投資する「滬股通(上海コネクト・ノースバウンド)」と「深股通(深センコネクト・ノースバウンド)」は、合わせて成約ベースで82億3800万元の売り越しだった。個別では、珠海格力電器(000651) などが買い越しとなり、貴州茅台酒(600519)、江蘇恒瑞医薬(600276)、中国国旅(601888)、内蒙古伊利実業(600887)、上海機場(600009)、宜賓五糧液(000858)、ラックスシェア(002475)などが売り越しとなった。
本日の中国市場は、米国株の反発が中国市場へも波及する流れが想定されるとともに、中国政府による景気刺激策への期待も下支え要因となろう。
(マーケット支援部 飯田)