6日の香港市場でハンセン指数の終値は2.32%安の26146.67ptとなった。前日の米国株の急落を受けて新型肺炎の世界的な感染拡大の影響が改めて警戒され、ほぼ全面安となった。世界各国で感染拡大を抑制する動きが広がっていることも景気減速懸念を強めた。中国本土から香港株に投資する「港股通」(サウスバウンド・トレーディング)は、成約ベースで32億5600万香港ドルの買い越しだった。
6日の米国市場でダウ平均は前日比256ドル50セント(1.0%)安の25864ドル78セントで終えた。新型肺炎の感染拡大に歯止めがかからず、景気や企業業績への懸念が一段と強まった。
世界の新型肺炎感染者数が6日に10万人を超え、新型肺炎の脅威が暮らしや企業活動に大きな影を落としている。半面、中国では新たな感染者数が大きく減ってきている。
本日の香港市場は、米株安が相場の波乱要因になると予想され、売り先行の展開となろう。
ただ、ストックコネクトを通じた売買は買い越しが続いており、下値圏では個別銘柄の物色も想定されよう。
(マーケット支援部 飯田)
売り優勢の展開か
6日の中国市場で上海総合指数は5営業日ぶりに反落し、終値は1.20%安の3034.5113ptだった。新型肺炎の世界的な感染拡大を受け、世界の経済や企業活動の停滞が中国経済に悪影響を及ぼすとの警戒が強まった。また、3/9(土)から2月の月次経済指標の発表を控えており、足元の経済状況を見極めたいとする動きもあったようだ。深セン成分指数も1.10%安の11582.82ptと5日ぶりに反落となった。香港から中国本土株に投資する「滬股通(上海コネクト・ノースバウンド)」と「深股通(深センコネクト・ノースバウンド)」は、合わせて成約ベースで30億4100万元の売り越しだった。個別では、宜賓五糧液(000858)、ラックスシェア(002475) などが買い越しとなり、貴州茅台酒(600519)、江蘇恒瑞医薬(600276)、興業銀行(601166)、珠海格力電器(000651)などが売り越しとなった。
本日の中国市場は、海外で新型肺炎の感染者数の拡大から、売り優勢の展開が予想されるものの、中国政府による政策期待は根強いと思われ、一定の下支え要因となろう。
(マーケット支援部 飯田)