6日の香港市場でハンセン指数は大幅に4日続伸し、2.63%高の27493.70ptで終えた。新型肺炎の感染拡大への懸念が和らいだほか、昼過ぎに中国政府が対米追加関税の一部を引き下げるとの発表があり、投資家のリスク選好ムードが広がり、午後に一段高となった。中国本土から香港株に投資する「港股通」(サウスバウンド・トレーディング)は、成約ベースで24億1700万香港ドルの買い越しだった。
6日の米国市場でダウ平均は4日続伸し、前日比88ドル92セント(0.3%)高の29379ドル77セントで終え、主要3指数が過去最高値を更新した。中国政府が6日、米国からの一部輸入品の関税引き下げを発表し、米中貿易交渉の進展を期待した買いが入った。
本日の香港市場は、米国市場で主要3指数が過去最高値を更新したことと、新型肺炎の治療法についての報道が相次いだこともあり、買い優勢の展開となろう。ただ、銘柄によっては、高値圏では利益確定売りに押される展開も想定しておきたい。
(マーケット支援部 飯田)
買い優勢の展開か
6日の中国市場で上海総合指数は大幅に3日続伸し、1.71%高の2866.5097ptで終えた。新型肺炎の感染拡大への懸念が一服したとの報道と中国政府からの対米追加関税の一部引き下げの発表を受け、投資家の安心感につながった。深セン成分指数も2.87%高の10601.34ptとなった。香港から中国本土株に投資する「滬股通(上海コネクト・ノースバウンド)」と「深股通(深センコネクト・ノースバウンド)」は、合わせて成約ベースで105億5700万元の買い越しだった。
個別では、貴州茅台酒(600519)、中国国旅(601888)、上海機場(600009)、江蘇恒瑞医薬(600276)、内蒙古伊利実業(600887)、興業銀行(601166)、珠海格力電器(000651)、杭州ハイクビジョン(002415) などが買い越しとなり、宜賓五糧液(000858)などが売り越しとなった。
本日の中国市場では、昨日の中国政府からの対米追加関税の一部引き下げの発表を受け、米中貿易交渉の進展を期待した買いが優勢となろう。
また、中国全体で株式市場を後押ししようという機運が強まっているとの観測も出ている。
本日は税関総署から中国2020年1月の貿易統計(輸出総額・輸入総額・貿易収支)の発表が予定されている。
(マーケット支援部 飯田)