春節(旧正月)連休の休場明け29日の香港市場は大幅に反落し、ハンセン指数は、2.82%安の27160.63ptで終えた。新型コロナウイルスによる肺炎は中国を中心に感染者が6000人を超え、中国では2002-03年に蔓延したSARSの感染者数を上回った。ハンセン指数は休場期間中の感染拡大を嫌気した売りに押され、50の構成銘柄すべてが下落した。
29日の米国市場でダウ平均は前日比11ドル60セント高の28734ドル45セントとなった。業績の改善期待から買いが先行し、米連邦準備理事会(FRB)による緩和政策の長期化観測も相場の支えとなったが、取引終了にかけて伸び悩んだ。
新型コロナウイルスによる肺炎が世界的に広がっていることを受け、世界保健機関(WHO)は29日、2回目の緊急委員会を30日に開催することを決め、「国際的に懸念される公衆衛生の緊急事態」にあたるかどうかを討議する。委員会は日本時間同午後9時半から開く予定で、WHOは緊急事態の宣言の必要性を判断する。
本日の香港市場は、新型肺炎の感染状況次第によって左右される状況となろう。一方で、ハンセン指数が1/20に付けたザラ場高値29174.92ptから約8~9%下落した水準の26000pt後半近辺では、短期的な買い戻しが増える可能性もあり、落ち着きどころを探る展開となろう。
(マーケット支援部 飯田)
上海・深セン市場は、春節(旧正月)のため、2/3から取引再開予定
(マーケット支援部 飯田)