22日の香港市場でハンセン指数は1.27%高の28341.04ptで終えた。新型コロナウイルスによる肺炎への過度な警戒が一服し、幅広い銘柄に買いが入った。ハンセン指数は21日に2.8%安と急落して節目の28000ptを割り込んでおり、値ごろ感からの買いが優勢となった。
22日の米国市場でダウ平均は前日比9ドル77セント安の29186ドル27セントとなった。航空機のボーイングが下落し、ダウ平均の重荷となった一方、6四半期ぶりの増収決算を発表したIBMが上げ、下値を支えた。
新型コロナウイルスによる肺炎を巡っては、WHOは22日の緊急会合で、新型コロナウイルスの感染拡大に対し「国際的に懸念される公衆衛生の緊急事態」を宣言するかを協議し、さらなる情報収集が必要として、日本時間本日午後8時)から会合を再開する。また、発生地の武漢市は、封じ込めのため現地時間23日午前10時から公共交通機関の運行を一時停止すると発表している。
本日の香港市場は、この報道を受け、早期の対応を好感する向きとウィルスの感染拡大に対する警戒感が交錯する展開が予想されよう。
香港市場は明日の後場から春節のため休場ということもあり、利益確定売りも想定されよう。
(マーケット支援部 飯田)
様子見気分の強い展開か
22日の中国市場で上海総合指数の終値は0.28%高の3060.7545ptだった。新型コロナウイルスによる肺炎感染者の増加が引き続き警戒され午前は下落したが、前日の大幅下落の反動で午後には値ごろ感から買いが入った。深セン成分指数も1.08%高の11072.06ptと反発した。
香港から中国本土株に投資する「滬股通(上海コネクト・ノースバウンド)」と「深股通(深センコネクト・ノースバウンド)」は、合わせて成約ベースで7億6400万元の売り越し(上海市場は7億7200万元の売り越し、深セン市場は800万元の買い越し)だった。個別では、三一重工(600031)、珠海格力電器(000651) などが買い越しとなり、貴州茅台酒(600519)、上海機場(600009)、中国国旅(601888)、内蒙古伊利実業(600887)、美的集団(000333)、宜賓五糧液(000858)などが売り越しとなった。
本日の中国市場は、明日から春節のため休場となるため、利益確定の売りや連休中の新型コロナウイルスの感染拡大を気にした様子見気分が強い展開となろう。
(マーケット支援部 飯田)