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中国からの便り

第196回:上海のロックダウン解除 それでも続くよPCR検査

検査スポット前の行列

2022年6月1日は上海市民の「解放の日」として記憶に残ることだろう。我々は、都市封鎖(ロックダウン)政策に伴い2カ月以上も家に閉じ込められていた。1日未明、観光スポットの外灘(バンド)では自由を祝う人の波が途切れなかった。郊外では花火も打ち上げられた。まるで春節(旧正月)のお祝いのようだ。

3月28日から一部地域でスタートした上海のロックダウン。当時は封鎖が長期間にわたるとは夢にも思っていなかった。この2カ月間、感染拡大の緊張感、食糧不足、「服役」のような在宅隔離、際限のないPCR検査や抗原検査などが市民の神経をすり減らし、ほとんどの人が我慢の限界に達していた。

6月からようやく外出可能になり自由を取り戻せたが、様々な条件が付きまとう。その一つがPCR検査の陰性証明だ。地下鉄やバスなどの公共交通機関利用時や公共の場所に行く場合、72時間以内の陰性証明が必要となる。病院に行く際は48時間以内とハードルが上がる。スーパー、デパート、薬局、レストラン、美容院などの従業員には毎日のPCR検査が義務付けられている。さらに配送スタッフは「午前に抗原検査1回+午後にPCR検査1回」が必須だ。

巷では「新エネ人」という新しい言葉が生まれている。新エネルギー車が電気なしでは走れないように、上海市民もPCR検査という「充電」をしないとどこにも行けないことをもじったものだ。

上海市政府は市民の「充電需要」を確保するため、マンション・団地やオフィスビルの近く、街中に検査スポット1万5000カ所を設置した。筆者の家の近くにも複数あり、どこでも行列ができている。待ち時間を含め、検査は大体20~30分かかる。結果が出るまでの時間はまちまちだが、初めて利用した時には検査から16時間後に陰性報告を受けた。丸一日以上かかるケースもあるそうだ。この遅さに不満の声が出たため、市政府側は「24時間以内に検査を受けた証明も陰性証明と同じ効果を持つ」と定義を改めた。

市民は日常生活をスムーズに過ごすため、2~3日に1回の頻度でPCR検査を受けざるをえない。唯一のメリットは7月末までは検査が無料ということ。「無料でPCR受け放題」の状態である。自虐的だけど。

PCR検査に加え、「場所コード」のスキャンもお約束だ。これは商店やオフィスの入り口、地下鉄やバスの駅などに掲げられたQRコードを指す。各自のスマホで読み取ると、PCR検査結果や入場時間などが記録される。いわば個人情報の抜き取りだ。これにより、新型コロナの感染者が発見された場合、感染経路の調査ができ、拡大を防ぐことができる。

もっとも、厳格な防疫措置にもかかわらず、今でも毎日のように新規感染者が報告されている。6月中旬には美容院や商業施設で感染クラスターが発生した。これを受け、市政府は7月末まで週末ごとに全員PCR検査を実施すると決定。住居や職場などは封鎖され、検査終了まで外出が許可されない。陽性者が発見されれば、的を絞った封鎖措置、いわゆる「ブロックダウン」が行われる。

筆者が住む団地では、6月20日から強制的に全員PCR検査が行われた。しかも2日連続。週末検査とは別の特別措置だ。団地の近くに濃厚接触者が出たのだろうか。今は、これ以上陽性者が出ないようにと祈るほかない。もう封鎖&隔離生活はしたくない。絶対に。

(東洋証券上海駐在員事務所 孫 佳賢)

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