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中国からの便り

第195回:コロナ禍で恋しくなる「飲茶」、人気が高まる「両餸飯」

「両餸飯」の老舗「良記美食」。(撮影)東洋証券

「飲茶」(ヤムチャ)とは、中国茶を楽しみながら点心(テンシン)を食べる伝統的な習慣で、香港グルメの定番として、外国人観光客にも人気が高い。香港で飲茶を提供するレストランは、洗練された点心をゆったりと楽しめる格調高い店から、ワイワイガヤガヤと賑やかなローカル店まで、さまざまある。筆者は一度日本の友人を老舗のローカル店「蓮香楼」に連れて行ったことがあった。その友人は、テーブルが密接した店内の混雑状況に一瞬戸惑ったが、徐々にその雰囲気に溶け込み、伝統に裏打ちされた味に舌鼓を鳴らし、店内で巡回するアツアツの蒸篭を乗せるワゴンが近づくと、指差して注文することも体験し、「香港本場の飲茶を満喫できてありがとう」と喜んでもらった。

ほとんどの香港人にとって、飲茶は典型的な家族行事だ。筆者も飲茶といえば、すぐ頭に思い浮かぶのが、円卓を囲み、家族・親族一同の大人数でワイワイと楽しく話し合いながら美味しい点心を味わうシーン。筆者の親族は、週1回祖父母を囲んで飲茶する習慣がある。エビ餃子や焼売など点心の王道以外にも、普段は母から禁止されている揚げ物や甘いデザートも存分に食べられるので、幼い頃の筆者にとって飲茶は本当に「至福の時間」だった。今でも色褪せない思い出となっている。

しかし、2年以上も続いたコロナ禍で、親族一同が集まって飲茶する機会は大きく減った。筆者はたまに親と行きつけの飲茶レストランを訪れるが、店のスタッフが温かく迎えてくれることの代わりに、体温測定や感染者追跡アプリ「安心出行」のスキャンを求めてくる。大人数の集まりが当局の感染防止対策で禁止されたため、店内を見渡すと、新聞を読みながらゆっくり一人で飲茶を楽しむお年寄りが目立つ。点心の味は変わっていないが、以前のような活気溢れる賑やかな雰囲気が消え、静かな店内は却って落ち着かなくなり、なんだか寂しく感じた。それゆえ、この2年間、家族でもあまり飲茶レストランに行かなくなった。

コロナ禍で、客足が減り、閉店や一時休業まで迫られる飲食店は大きく増えた。ただ、大活躍する店もある。それは「両餸(そう)飯」という香港式の「お好み弁当」を提供する店だ。両餸飯は直訳すると、2種類のおかずとご飯のこと。このおかずは3種類を選ぶこともできる。呼び名は「三餸飯」となる。多くの店では酢豚やエビと卵の炒め物など、ずらりと20種類近くの料理が並べられて、その中から好きなおかずを選んでテイクアウトする。

狭小な住宅事情もあり、香港人はテイクアウトより外食を好む傾向がある。そのため、両餸飯の店は以前もあったが、レアな存在だった。しかし、コロナ禍となり、夜間の外食禁止などの規制を受け、自炊が面倒に感じる香港人はやむを得ずテイクアウトを選ぶことになった。両餸飯は、好みのおかずを選べるほか、ボリュームもあり、お財布にもやさしい「庶民の友」としてすぐ大人気を博した。筆者はコロナ発生前から、B級グルメの集合地「太安楼」にある両餸飯の老舗「良記美食」を訪ねる習慣があった。コロナ禍で、並ぶ列は以前と比べて明らかに長くなった気がする。4月下旬から当局による夜間の外食制限が解除されたが、コロナ禍が収束しない限り、両餸飯のブームは続く可能性が高いと見られている。

コロナ終息後、香港に旅行に来られる機会があれば、ぜひ一度賑やかなローカルの飲茶レストランと両餸飯をお試しください。

(東洋証券亜洲有限公司(香港現地法人) 黄 蘊姸)

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