【世界市場の見通し】日米は堅調持続、中国も堅調相場の仲間入りか
6/19~23の世界市場は、日米は引き続き堅調、中国も利下げをきっかけに堅調市場の仲間入りを果たすとみる。
日本株式市場は、確りの展開を想定。デフレ脱却、新型コロナ禍からの経済活動の正常化、国内企業の資本効率の改善が進む、との期待を背景に、日本株選好の流れが継続すると考える。個人が日本株を強気に見始め、東証グロース市場も復調の兆しを見せ始めている。期待を織り込み、バリュエーションを切り上げる形の上昇局面になると見る。
米国株式市場は堅調な展開を見込む。6月FOMCにて、政策金利は5~5.25%に据え置きとなり、FRBが示す年末政策金利見通しでは、利上げはあっても残り2回となろう。個人投資家の強気心理を背景にハイテク株が相場を牽引している。需給面も良好で、S&P500先物の売り越し額が依然大きく、今後、買い戻しも期待できよう。
中国株式市場は、利下げ等をきっかけに株価の持ち直しを見込む。金融当局は6/13に2種類の政策ツール利下げを実施。6/20の最優遇貸出金利も引き下げるとみる。また、遅れていたブリンケン米国務長官の訪中が6/18~19に決定。中国市場は日米市場に大きく出遅れているだけに、金融当局の政策支援や米中関係の改善期待が、株価持ち直しのきっかけとなろう。
(6/15朝記 投資情報部)
【日本株投資戦略】東証グロース市場復調で、個人の投資余力向上か
6/19~23の日本株式市場は、確りの展開を想定する。
デフレ脱却、新型コロナ禍からの経済活動の正常化、国内企業の資本効率の改善が進む、との期待を背景に、日本株が選好される流れが継続すると考える。期待を織り込み、バリュエーションを切り上げる形の上昇局面と見る。
東証グロース市場が復調の兆しを見せ始めている。東証マザーズ指数は6/13、終値で806.22ptを付け、年初来高値を更新した。個人の売買が多い東証グロース市場の復調は、個人の投資余力向上に資する好材料と言えそうで、今後の動向に留意したい。
東証が6/8に発表した23年5月第5週の投資部門別売買状況(現物+先物差引き、QUICK集計)によれば、海外投資家が3419億円の買い越しで、9週連続の買い越しに。その一方で、年金基金の売買動向を反映するとされる信託銀行は7824億円と大幅な売り越しだった。リバランス(資産配分の見直し)に伴う売りが出たもよう。個人は2週連続の買い越しとなり、株式市場を強気に見始めたとの印象も。
政府は6/9、2023年度夏季の電力需給対策を発表。10年に一度の厳しい暑さを想定した電力需要に対し、全エリアで安定供給に最低限必要な予備率3%を確保したとのこと。もっとも、追加的な供給力対策を講じてもなお、東京エリアでは7月の予備率は3.1%と非常に厳しい見通しで、予断を許さない状況か。夏に向けて節電関連に注目が集まる場面がありそうだ。
(6/14記 投資情報部 大塚)