【世界市場の見通し】日米中共に確りの展開か
5/22~26の世界市場は、大台乗せの日本と悪材料出尽くしを見込む中国が確りか。米債務上限問題に進展の兆しも。
日本株式市場は、確りの展開か。日経平均は心理的節目である30,000円の大台を意識した動きになりそうだ。決算発表一巡で新規材料が乏しくなることや、大台乗せで利益確定の売りも出やすいと思われるが、海外投資家による継続的な日本株買いが相場を支えよう。これまで売りで対応してきたと思われる国内の投資家は、持たざるリスクを感じ始める頃か。
米国株式市場は、底堅い展開か。米債務上限問題に進展の兆しが出始めているもよう。また、決算への期待感と利上げ打ち止め観測が下支え要因か。これまでの情報技術セクターの決算動向は好調であり、これから決算発表するエヌビディア(NVDA)等への注目度は高そうだ。シカゴやニューヨークの連銀総裁は金利据え置き支持に傾いているもようで、今後同調するFRB高官が増えれば、株式相場の支えとなろう。
中国株式市場は堅調推移か。5/22以降はG7首脳会談も終了し、一旦悪材料出尽くしで株価は上昇しやすいと考える。また、米証券取引委員会(SEC)がアリババ(09988)の定期監査を終了したと公表。また、アリババはECサイトへの巨額投資を発表し、上場廃止リスクの低下と積極性を好感し同社株は上昇。アリババ効果が期待される香港市場を中心に中国株は上昇しやすいと考える。
(5/18朝記 投資情報部)
【日本株投資戦略】持たざるリスクを感じ始めるタイミングか
5/22~26の日本株式市場は、確りの展開を予想する。
日経平均は心理的節目である30,000円の大台を意識した動きになりそうだ。決算発表一巡で新規材料が乏しくなることや、大台乗せで利益確定の売りも出やすいと思われるが、海外投資家による継続的な日本株買いが相場を支えよう。これまで売りで対応してきたと思われる国内の投資家は、持たざるリスクを感じ始めるタイミングか。
海外投資家の積極的な日本株買いの理由として、以下に日本独自の好材料を挙げることができそうだ。現在の日本株式市場には、賃上げの流れの広がりや、東証による資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応等の要請、新型コロナの感染症法上の分類の5類移行による本格的な経済再開やインバウンド消費復活への期待、など。
東証の投資部門別売買状況によれば、海外投資家は4月第1週から5週連続で日本株(現物+先物、差引き)を買い越し、合計金額は約3.49兆円に。日本株に対する買い意欲の高まりが感じられよう。
日経平均やTOPIXが年初来高値を更新し高値圏にある一方で、東証マザーズ指数は冴えない値動きとなっている。東証がPBR(株価純資産倍率)1倍割れの企業に改善を要請したことで、どうしても投資家の関心が低PBR銘柄(バリュー株が多いと思われる)に向かいがちなことやIPO一巡が要因か。もっとも、ファンダメンタルズに変化がないのであれば、押し目買いの好機と言えよう。
(5/17記 投資情報部 大塚)