【世界市場の見通し】日米中共に調整気味の地合いか
4/18~4/22の世界市場は、日本株は神経質な展開、米国株は上値の重い展開、中国株は軟調な展開を予想。
日本株市場は神経質な展開を想定。米長期金利上昇を受けたハイテク株の調整や中国の新型コロナ感染拡大による景気の先行き懸念、ウクライナ情勢など懸念材料が多い。本格的な決算発表シーズン入りを月末に控え、積極的な売買は見送られそう。保守的な業績見通しの公表や公表自体を見送る企業が出る可能性にも留意したい。
米国株市場は、引き続き決算への警戒感や金利上昇等を背景に上値の重い展開か。NATOの国防予算増の動きから業績見通しへの期待感がある程度あると思われるロッキードマーチン等の決算も予定されるが、ロシア事業閉鎖や上海のロックダウンの影響への懸念から全体としては警戒感の高まりが先行しそうだ。また翌週(4/25~4/29)予定のGAFAMの決算前にインターネット企業の業績予想を引き下げる動きもあり、市場全体としては決算への事前期待が高まりにくい状況で、その分、好決算は素直に好感されそうだ。
中国株市場は軟調な地合いが継続か。上海市は都市封鎖緩和を表明したが、緩和対象地域は非常に限定的で、通常の状態からは程遠いもよう。GDP成長率も+4.3%(Bloomberg予想)と低成長が予想され、鉱工業生産も伸び率鈍化が見込まれる。ウクライナ戦争が激化した場合、欧米投資家が中国株を手控える可能性も。
(4/13記 投資情報部 藤本)
【日本株投資戦略】業績見通しは保守的と予想も、出ればアク抜けに
4/18~4/22の日本株式市場は、神経質な展開を想定する。
米長期金利の上昇を受けたハイテク株への売り圧力の高まりや中国での新型コロナ感染拡大による景気の先行き懸念、ウクライナ情勢など懸念材料が多く、不安定な地合いとなりそうだ。
本格的な決算発表シーズン入りを月末に控えていることもあり、積極的な売買は見送られそう。業績の観測報道や修正などをベースに個別の動きが強まる場面があろう。2022年度の業績見通しは保守的なものになりそうだ。もっとも、実際に出た後はアク抜けになると思われる。通期業績予想の発表を見送る企業が出る可能性にも留意したい。
QUICKの集計(4/13時点、全市場・全決算期)によれば、決算発表の最初のヤマ場は4/28の229社、最大のピークはGW明け後の金曜日である5/13の1163社となる見込み。
内閣府は4/8に3月の景気ウオッチャー調査を発表。3カ月前と比べた足元の街角の景気実感を示す現状判断DI(季節調整値)は前月比10.1pt上昇の47.8となり、3カ月ぶりに改善した。「まん延防止等重点措置」が解除されたことで、消費者や企業の心理が改善したもよう。
大手旅行会社のアンケート調査などを元にした予測では、今年のGWに1泊以上の国内旅行に行く人は昨年の実績から68%増え、1600万人に上るとのこと。一部に明るい兆しが見え始めたか。
(4/13記 投資情報部 大塚)