8/31-9/4の世界市場は、米国での金融緩和強化を背景に日米中共に比較的確りの展開か。
米国株はカンザスシティ連銀主催の経済シンポジウム(8/27-28)に合わせて発表したFRBの金融政策のフレームワーク見直しを受け確りの展開か。8月の雇用統計、ISMの製造業と非製造業の景況感指数の発表が予定されている。先行して発表済みの経済指標は強弱入り混じっており、予想は難しいが、FRBが金融緩和強化を通じて経済を支える姿勢を示しており、下振れ余地は限定的とみる。
史上最高値を更新する米主要株価指数に比べ地味な印象の日本株だが、東証マザーズ指数は別格ともいえるパフォーマンスとなっている。年初来安値を付けた3/19から指数は2倍以上に。日本株も負けてはいない。
中国株は比較的確りの展開を想定する。米中関係の緊張感が高まる中でも為替市場では人民元高傾向が継続していることに加え、企業業績改善が期待されることも株価を支える材料と考えられる。
(8/28朝記 投資調査部 藤本)
【日本株投資戦略】マザーズ堅調も、値動きには注意が必要か
8/31-9/4の日本株式市場は、高値もみ合いの展開を想定する。企業の決算発表がほぼ終了し国内に手掛かりとなる材料が乏しい中、外部環境を睨みながらの動きとなろう。
足もと東証1部の売買代金は相場活況の目安とされる2兆円を下回ることが多く、夏枯れに近い状況か。その一方で、東証マザーズ指数は8/24に終値で1,151ptを付け、2018年6月以来の高値を更新するなど活況に。コロナ禍でも好調な業績が期待される電子商取引関連や、クラウド関連、バイオ関連などの銘柄が相場をけん引しているもよう。もっとも、流動性の低い銘柄もありそうで、荒い値動きには注意が必要だろう。
来週は月末・月初にあたることから、重要な経済指標が数多く発表されるスケジュールとなっている。8/31に7月鉱工業生産指数(速報値)、9/1には7月失業率、2020年4-6月期の法人企業統計が発表される予定。
(8/27記 投資調査部 大塚)