【世界市場の見通し】若干上値が重い展開か
8/3-8/7の世界市場は、決算発表や米中の政治的緊張もあり上値の重い展開を想定。
米国株は上値の重い展開か。S&P500の構成銘柄の決算は概ね予想を上回る企業が多いものの、テクノロジー関連が利食い優勢となっていることが重石になりそうだ。また、トランプ大統領が大統領選挙でバイデン氏に対して劣勢観測も上値を抑える材料か。ただ、財政・金融政策が相場を下支えすると考えられ、下値も限定的か。
日本株はこれまでのレンジを意識したもみ合いの展開を想定。決算発表シーズンということもあり、引き続き個別物色の展開になりそうだ。押し目買い需要も強いと思われ、下値を固める展開となりそうだ。
中国株は上値の重い展開を想定する。ファンダメンタルズは良好と考えるものの、米国は大統領選挙を前に、トランプ大統領の劣勢が伝えられている。一方、中国国内でも政治的な圧力が高まりやすいだろう。よって、今後も米中の政治的緊張が高まりやすく、上値が重い展開を想定する。
(7/30記 投資調査部 藤本)
【日本株投資戦略】2021年3月期の業績見通しの開示に期待
8/3-8/7の日本株式市場は、値固めの展開を想定する。決算発表の本格化で基本的には個別銘柄重視の流れとなろうが、好材料(ワクチン開発や米追加景気対策への期待など)と悪材料(国内外の新型コロナの感染拡大や米中の対立など)が綱引きする場面もありそうだ。時期的には「夏休み」や「お盆休み」が意識されるタイミング。一時的に流動性の低下が予想される中での、短期筋による仕掛け的な先物売買に留意する必要があるだろう。
もっとも、株式市場は潤沢な流動性の供給と財政政策により支えられており、下値は限定的だろう。押し目は好業績が予想される銘柄の買いで臨みたい。
注目ポイントは、2020年3月期の決算を発表した時点で多くの企業が未定とした2021年3月期の業績見通しをどの程度の企業が発表するかという点になろう。業績見通しの開示は投資家にとって好材料といえると思われ、株価評価にも変化が現れると考える。
(7/30記 投資調査部 大塚)