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中国株マーケット情報インフラ建設強化で景気を下支え

5/2~5/13の中国株式市場は不安定な動きの中、落ち着き処を探る展開か。

4/30と5/5に発表予定の中国4月製造業・非製造業PMIは、1カ月におよぶ上海市の都市封鎖の影響もあり、政府版、民間版ともに低下が見込まれている。ただ内容が悪いことは想定済みであると思われ、結果を受け市場の関心は景気対策の強化に移る流れとなろう。労働節連休(4/30~5/4)は、省を跨ぐ移動の制限が行われる見通し。市場では上海市に続き北京市も都市封鎖を行うのではとの警戒が広がっており、状況を見極めたいといったムードは継続しよう。一方で、上海市の新規感染者数や市中感染者比率にはピークアウト感も出ている。連休明けに一部経済活動再開の動きが伝われば、素直に好感する場面も想定しておきたい。

習近平総書記が議長を務める中国共産党中央財経委員会が4/26の会議で、インフラ建設の強化を検討したと伝わった。今後、交通、エネルギー、水利などのネットワーク型インフラ建設のほか、グリーン・低炭素エネルギー拠点の建設やクラウドコンピューティング、人工知能(AI)プラットフォーム、ブロードバンドなどの投資にも注力する方針のようだ。景気下支え策の一環として、意識される動きとなろう。

その他経済指標では、5/9に中国4月貿易統計、5/11に同物価統計が発表される予定。貿易統計は輸出入の増減が中国景気の状況を見る上で、物価統計は金融政策の余地や企業の収益環境を見る上で、それぞれ注目が集まりそうだ。

 

(4/27記 投資情報部 井上)

紹介銘柄

テンセント(香港・00700/Z4275)

◆インスタント・メッセンジャー「QQ」、スマホ向けチャットアプリ「微信」等を運営。オンラインゲームやオンライン広告など幅広くインターネットサービス事業を展開

◆21年10~12月期は前年同期比8%増収、同25%減益(Non-IFRSベース)だった。中国国内のオンラインゲームの売上高は同1%増と伸び悩んだが、海外は同34%増と好調。自社株主に京東集団(09618)株を交付する現物配当で、みなし譲渡益780億元を計上したため、純利益は同60%増

◆3/25から自社株買いを再開。規制圧力は業績に一定の影響を及ぼしているが、峠を越えたと考える。4/11に中国当局が9カ月ぶりに新規ゲームを認可。将来的な同社の新作投入も期待できよう

(投資情報部 林

 

浙江三花智能控制(ジェイジアン・サンフア・インテリジェント・コントロールズ)(深センA・002050/Z8971)

◆冷却・空調用制御部品のリーディングカンパニー。電子膨張弁や四方逆転弁、マイクロチャンネル熱交換器などの市場シェアは世界首位。トヨタ自動車やテスラ、ベンツなどに部品を供給

◆21年12月期は前年比32.3%増収、15.2%増益。自動車部品部門が同94.5%増収(新エネ車向け比率は83.4%)と全体をけん引。22年1~3月期は前年同期比40.9%増収、25.8%増益と好調に推移。空調用制御部品と自動車部品の販売好調が後押し

◆電気自動車に必要とされる熱管理部品にも強みを持つ。21年の中国の新エネ車販売台数は前年の2.6倍となる352万台と急増。市場の持続的拡大が予想され、その恩恵が期待できよう

 

(投資情報部 林

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