23日の香港株式市場は続伸した。ハンセン指数の終値は前日比264.80pt(1.20%)高の22,154.08ptだった。3月3日以来およそ3週間ぶりの高値を付け、心理的節目の22,000pt台を回復した。中国の規制当局が米国に上場する中国企業に対し、上場維持に向けてより多くの情報開示に備えるように求めたと、ロイター通信が22日に報じた。中国企業の米上場廃止を巡る懸念が後退し、投資家心理が上向いた。アリババ集団(09988)は自社株取得枠の拡充を発表した前日に続いて大幅に続伸し、同6.7%高となった。ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は同2.05%高だった。香港メーンボードの売買代金は1773億香港ドルだった。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで45億6000万香港ドルの買い越しだった。
23日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前日比448ドル96セント(1.3%)安の34,358ドル50セントで終えた。米原油先物相場が大きく上昇し、高インフレが米景気を冷やすとの懸念から消費関連株などに売りが優勢となった。米連邦準備理事会(FRB)がインフレ抑制のため金融引き締めを急ぐとの見方も投資家心理の重荷となり、このところ買われていたハイテク株の一角が売られた。最近の長期金利の上昇と歩調を合わせて買われていた金融株にも利益確定売りが出た。ハイテク株が多いナスダック総合株価指数も反落し、同186.213pt(1.3%)安の13,922.604ptで終えた。
本日の香港株式市場は反落か。前日の米株式市場で主要株価指数が下落した流れを受け、売り優勢となりそうだ。ハンセン指数は3週間ぶりの高値圏に達しているだけに利益確定売りに押される展開となろう。予定では、北京汽車(BAICモ-タ-、01958)、中国人寿保険(チャイナ・ライフ・インシュアランス、02628)、携程集団(トリップ・ドットコム・グループ、09961)などが12月期決算を発表する。
(マーケット支援部 床井)
反落か
23日の中国・上海株式市場は6日続伸した。上海総合指数の終値は前日比11.1706pt(0.34%)高の3,271.0325ptだった。約2週間ぶりの高値。午前は利益確定目的の売りが目立ったが、中国当局による景気刺激策への期待が引き続き支えとなり、指数を上向かせた。上海と深セン市場の売買代金は合計で9428億元だった。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで1億9400万元の売り越しだった。個別では、隆基緑能科技(ロンジ・グリーン・エナジー・テクノロジー、601012)、国電南瑞科技(ナリ・テクノロジー、600406)、宜賓五糧液(ウーリィアンイェー・イービン、000858)などが買い越しとなり、貴州茅台酒(グイジョウ・マオタイ、600519)、中国建築(チャイナ・ステート・コンストラクション・エンジニアリング、601668)、興業銀行(インダストリアル・バンク、601166)などが売り越しとなった。
本日の中国本土株式市場は反落か。前日の米国株式市場の下落を引き継ぎ安く始まるとみられる。利益確定売りに押され軟調に推移しよう。
(マーケット支援部 床井)