戻り売りに警戒必要も、FOMC次第では一段高も
6/13~6/17の米国株式市場は、S&P500のチャート上での節目を控え上値が重いものの、FOMC(6/14~15予定)で5月のFOMC議事録の内容の踏襲が確認されれば一段高の可能性も。
5月に大きく割り込むまでS&P500の4150~4200ptの水準は押し目買いを入れる目安として機能していたと思われる。戻り待ちのポジションもある程度あると予想され、警戒する必要がありそうだ。ただ、6月のFOMCで、株価反発の切っ掛けとなった5月FOMC議事録の内容通り中立金利達成後の利上げペース鈍化の方向性が再確認されれば、市場で安心感が広がると思われる。
6月のFOMCの利上げ幅は50bpでほぼ確定と予想され概ね織り込み済みか。一方年末のFFレートの水準が利上げペースを予想する上で注目されそうだ。前述の通り5月のFOMC議事録では中立金利までは利上げを急ぐが、その先は利上げペースの鈍化の可能性が示唆されていた。それを踏まえ筆者は22年末のFFレートの中心値は2.9%(FFレートのレンジ上限で3%)と予想。仮に予想を下回った場合、これまでの株価の戻りを正当化し一段と株式市場が上値を試すことが考えられる。一方、予想を大きく上回る場合、中立金利達成後も50bpの利上げが継続する可能性が示唆されていると考えられ、株式市場は一旦利食い売りや戻り売りが優勢となる可能性もあると考える。
(6/8記 投資情報部 藤本)