不安定な値動き継続か、ハイテク企業の決算に注意
2/28~3/4の米国株式市場は緊迫感高まるウクライナ情勢やハイテク企業の決算が予定され不安定な値動きか。
ロシアがウクライナ内の事実上独立していた地域の独立を承認しウクライナ情勢の緊張感が高まっている。執筆時点では制裁対象が独立地域に留まるが、制裁対象拡大の場合は原油や天然ガスの高騰や半導体製造で重要資源であるパラジウムを介した報復にも注意が必要か。
1月のFOMC議事録は毎回利上げが実施される可能性は残ったが、FRBスタッフの22年の物価見通しが依然2.6%に留まったことや多くの参加者が量的引締め開始の条件を年後半に満たすと予想したことから、想定よりハト派な印象。ただウクライナ情勢から資源価格が高止まりした場合、インフレ懸念を通じて3月のFOMCがよりタカ派にシフトする可能性があることには留意が必要か。
3/1の一般教書演説ではインフレへの対処と製造業の拡大が取り上げられるとされる。一方昨年通過に失敗した経済政策はあまり取り上げられない可能性が高いようだ。
2/28にズームビデオコミュニケーションズ(ZM)や3/1にセールスフォース(CRM)、3/2にオクタ(OKTA)などハイテク企業の決算が予定される。上記の企業が含まれるナスダックエマージングクラウドインデックス構成銘柄の年明けの決算後の値動きは冴えない傾向がみられ、警戒感が広がる可能性もありそうだ。
(2/22記 投資調査部 藤本)