戻りを試す展開か
6/1-6/4の米国株式市場は、インフレ懸念は燻るものの、好調な企業決算を背景に、戻りを試す展開か。
米国企業の1Qの企業業績は概して好調で、5/21時点でS&P500構成銘柄の500社中476社が決算発表を終え、87%の企業が予想を上回る利益を発表した。売上も78%の企業が予想を上回った。構成銘柄の目標株価を集計したS&P500指数は約4665ptとなり企業業績から見ると上値余地があることが窺える。
6/4に5月の雇用統計の発表を予定。市場予想で非農業部門雇用者数は前月比62万人の増加、失業率は5.9%までの低下が見込まれる。ただ4月の労働参加率は61.7%に留まり、これを勘案すると4月失業率は8%台まで上昇。4月の非農業部門雇用者数も前月比26.6万人増に留まり、改善ペースは鈍化。ただ3月の求人数自体はコロナ禍前を上回っており、改善が進むと考えるが依然かなりの失業者・潜在的失業者がいると推計され道半ばという状況か。
(5/27記 投資調査部 藤本)