【日本株投資戦略】日本株の出遅れ感が意識される状況か
12/9~13の日本株式市場は、値固めの展開を想定。
10月以降、日経平均は概ね37,700~40,000円のボックスでの推移となっている。40,000円近辺では利益確定の売りが想定されるものの、足もと下値は切り上がっておりレンジが一段上昇した印象。39,000円が押し目買いの節となりそうだ。背景には好調な米国株との比較で日本株の出遅れ感が意識される状況であることや、事業法人の自社株買いが継続していることなどが挙げられよう。
その一方で、日銀の植田総裁が日経新聞とのインタビューで追加利上げの時期に関し、「データがオントラック(想定通り)に推移しているという意味では近づいているといえる」と発言するなど、先行きがやや不透明な状況に。金融政策決定会合(12/18~19の予定)を控え、観測報道等に先物が反応し場が荒れることも想定され、留意が必要か。
もっとも、利上げに関しては織り込みが進んでいると思われること、日本の政策金利は0.25%と低く引き上げられたとしても0.50%であれば実体経済への影響は限定的と考える。下げるようであれば、押し目買いで対応したい。
財務省は12/2に24年7~9月期の法人企業統計調査を発表。売上高(全産業、金融業と保険業を除く)は前年同期比2.6%増の377兆2965億円に。経常利益(同)は7四半期ぶりにマイナスに転じ、同3.3%減の23兆124億円となった。海外企業との競争激化や一時的な円高などが製造業の利益を押し下げたようだ。
(12/4記 投資情報部 大塚)