【世界市場の見通し】日米中共にもみ合いか
12/20~12/24の世界市場は日米中共にもみ合いの展開か。
日本株市場は落ち着き処を探る展開か。海外投資家がクリスマス休暇入りする時期で、市場参加者の減少が見込まれる。商いが少ない中、先物主導で振らされる場面もありそうだ。日経平均の年初来の価格帯別累積出来高を見ると29,000円近辺では戻り待ちの売りが出る可能性もありそうだ。またIPOラッシュが予定され、12/20~12/24で24社が新規上場する見込み。
米国株市場はクリスマス休暇に当り、商い閑散な中、小動きを想定する。12/15のFOMCでテーパリングの加速が発表された。すぐに株価を押下げることはないと考えるが、長期的には上値抑制要因となろう。上院民主党はクリスマス前までに財政支出計画の採決を目指しており、進捗に注目か。
中国株市場は目先軟調な地合いながらもその後は景気回復期待から再び上昇基調に戻るとみる。12/8~12/10に開催された中央経済工作会議は積極財政政策として新たな減税を実施し、中小企業を支援する見通し。また、共同富裕政策も後退した印象がある。住宅販売床面積は政府の支援策を受け11月にマイナス幅が縮小し、底割れは回避できそうだ。目先は米中関係が株価の重石になるとみられるが、悪材料一巡後は再び上昇基調に戻ろう。
(12/16朝記 投資調査部 藤本)
【日本株投資戦略】落ち着き処を探る展開を想定
12/20~12/24の日本株式市場は、戻り待ちの売りをこなしながら落ち着き処を探る展開を想定する。
今年も残すところ、あと約2週間。そろそろ、海外投資家の一部はクリスマス休暇入りする時期と思われ、市場参加者の減少が見込まれる。売買はこれまでに比べて減少する可能性がありそうで、短期筋の先物の影響力が強まる展開も予想されよう。留意が必要か。
年初からの日経平均の出来高の累積を価格帯別でみると29,000円前後が多く、節目の29,000円に接近する場面では戻り待ちの売りが増えそうだ。国内には積極的に上値を追うような材料に乏しいと思われ、米国株式市場に追随するような展開か。
12/20から東証マザーズ市場を中心に師走のIPOラッシュが始まる。12/24までに24社が新規上場する予定で、12/24は一日7社のハイペースに。投資家の関心がIPOに集中する可能性もあり、既上場株は蚊帳の外に置かれる場面も。
日銀は12/13、21年12月調査の短観を発表。企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は大企業・製造業が18で、前回9月調査と同じだった。一方、大企業・非製造業のそれは9となり、前回9月調査を7%pt上回った。緊急事態宣言の解除で経済活動の正常化が進む一方で、資源価格の上昇や供給制約が重しになったもよう。
(12/15記 投資調査部 大塚)