【世界市場の見通し】日米は確りも中国市場は上値の重い展開か
12/14-12/18の世界市場は、まちまちの展開か。
米国株は好調な経済を背景に確りの展開か。中国の11月の対米輸出の急拡大等米国経済の好調さを示唆する指標が見られる。また追加経済対策も共和・民主両党で歩み寄りがみられており、進捗に期待したい。ただ週末のS&P500のリバランスはテスラの組入れ比率が大きく、それ以外の銘柄には一定の売り需要が発生しそうだ。
日本では12/8に政府が総合経済対策を閣議決定。事業規模は73.6兆円程度で、財政支出は40兆円程度に。新型コロナ対策、脱炭素社会やデジタル化などコロナ後に向けた成長戦略や国土強靱化対策などが盛り込まれた。
中国株は好調な経済指標と中央経済工作会議の開催が予想されるものの上値の重い展開か。11月の新規社会融資総量の伸びが10月の前年比63.3%増から同6.8%増まで急減した。金融市場当局が市場金利の上昇を容認してきたことを踏まえると、金融緩和は出口に近づきつつあるようだ。
(12/10記 投資調査部 藤本)
【日本株投資戦略】師走のIPOラッシュが始まる、その時マザーズ指数は
12/14-12/18の日本株式市場は、利益確定売りをこなしながら、上値余地を探る展開を想定する。英国で12/8から新型コロナのワクチン接種が始まったことは、景気回復期待を後押しするポジティブ材料となろう。年末を意識しながら掉尾の一振への期待が高まる場面もあろう。
早いもので今年も残すところ、あと約3週間。そろそろ、海外投資家の多くはクリスマス休暇入りする時期と思われ、市場参加者の減少が見込まれる。商いはこれまでに比べて減少する可能性がありそうで、個人投資家の影響力が強まる相場展開も予想されよう。
12/15から東証マザーズ市場を中心に師走のIPOラッシュが始まる。12/29までに26社が新規上場する予定で、12/17は一日5社のハイペースに。東証マザーズ指数は10月に14年ぶりの高値を付けた後調整含みの展開となっているが、IPOラッシュがグロース株を再評価するきっかけになることを期待したい。年末にかけてはIPO銘柄を中心に新興株式市場が賑わう可能性もありそうだ。
(12/10記 投資調査部 大塚)