今週の特集記事【特集1】アナリストが選ぶ復興局面で活躍が期待できる銘柄(4/4)
東鉄工業(1835) 778円(3/31終値)
・今回の震災でJR東日本の新幹線・在来線は約5600箇所で被害を受けている。中でも線路関係が約2200箇所以上と甚大。同社は、鉄道メンテナンスで国内トップシェア。大型保線機械台数も国内トップで、鉄道関連技術者も多い。
・同社は震災直後に被災対策本部を立ち上げ、社長もすぐに現地入り。鉄道復旧を使命とし、すでに東北新幹線は東京〜那須塩原、盛岡〜新青森、常磐線も土浦まで復旧させている。4月下旬には東北新幹線は全線で運転再開の見通し。
・同社の財務状況は業界でもトップと言えるほど強固。PBR1倍以下は割安と言えよう。
(情報部 宝田)
味の素(2802) 867円(3/31終値)
・川崎工場内の倉庫及び国内グループ会社の福島工場が被害を受けたものの、現時点では甚大な被害はない。
・11年度からの3カ年中期経営計画を発表。アフリカ、中近東、南アジアなど新規市場の開拓を強化し、13年度に海外利益比率を62%(10年度見込み59%)に高める計画。
・微細藻燃料分科会(微細藻類:マイクロアルジェを利用したバイオ燃料に関する研究を行っている)メンバー機関の1社。
(情報部 灰塚)
積水化学工業(4204) 651円(3/31終値)
・自動車向け合わせガラス用の中間膜で世界シェア45%。合わせガラスは飛散防止等の目的で自動車には国を問わず使われる。新興国を牽引役とする市場拡大で同事業の成長も期待される。
・同社事業の半分を占める住宅事業は、政策の後押しもあり回復基調。太陽光発電設置率の高さ(10年4-9月受注分の搭載率は80%)や工期の短さ(現地工期50日・契約から引渡しまで平均6カ月)に特徴。
・ライフラインの復旧に欠かせないパイプ事業は、同社及び三菱樹脂のグループとクボタシーアイ社で国内シェアを二分している。
(情報部 宮崎)
日本ゼオン(4205) 767円(3/31終値)
・世界的な自動車生産の活況で、タイヤ用汎用合成ゴム・部品用特殊ゴムいずれも需給はタイト。天然ゴム市況の値上がりも手伝い、原料価格上昇に伴う製品値上げは通り易い環境。
・目立った被災は無く、東京電力および東北電力管内に唯一ある川崎事業所(川崎市川崎区)も、現状は輪番停電の対象外。
(情報部 宮崎)
サイバーエージェント(4751) 293,000円(3/31終値)
・Ameba事業を中心に、各事業は好調に推移している。
・3月24日に「Ameba」がスマートフォン向け新広告を販売開始、新しい収益源として期待できよう。
・海外向けスマートフォン関連事業の一環として、iPhone向けソーシャルゲームプラットフォーム「GameWave」を今春に開始する予定。
(情報部 趙)
ディスコ(6146) 5,680円(3/31終値)
・11年2月の日本半導体製造装置のBBレシオは1.05(1月0.99)で、受注額は前月比+2.4%と回復基調。
・生産拠点は西日本で震災の影響はなし。大手半導体メーカーの設備投資意欲は旺盛で同社の受注拡大が見込まれる。
・計画停電の影響により省エネ効果の高いLED照明のニーズが高まる見込み。このため、同社のLEDウエハ切断用レーザーダイサの受注も拡大すると予想。
(情報部 野々村)
ナブテスコ(6268) 2,092円(3/31終値)
・同社の生産拠点は中京地区、関西地区に集中しており、東北地方には自動車部品子会社であるナブテスコオートモーティブ(株)の山形工場のみ。今回の震災で人的被害はなく、設備への影響も軽微のため、生産は通常通り。
・精密機器事業と航空・油圧機器事業の好調が続いている他、輸送用機器事業と産業用機器事業も収益性が改善。また、米ボーイング社の新型機「787」向け高電圧配電装置の米国生産移管を進めており、「787」引き渡しの増加による航空・油圧機器同事業の収益拡大を予想。
(情報部 キョウ)
コマツ(6301) 2,825円(3/31終値)
・同社の複数の工場は震災による直接な影響を受けたが、足元、一部の生産ラインを除き生産を再開した。今後、部品調達や流通などの影響を受けるものの、会社全体の業績への影響は軽微と考えられる。
・同社の建機事業は中国を中心とする各地域で引き続き好調に推移している他、ワイヤーソーの販売・受注の好調が続いている。
(情報部 キョウ)
椿本チエイン(6371) 427円(3/31終値)
・同社の国内生産拠点は関西地区に集中しているため、今回の震災で直接的な影響を受けていない。
・主要商品である自動車エンジン用タイミングチェーンドライブシステムの販売が堅調に推移したほか、工作機械業界や液晶・半導体関連業界等向けの動力伝動用チェーンや減速機など主要商品の販売も好調。
・中国をはじめとする各地域の自動車向け需要増に対応するため、同社は13年度に世界全体でタイミングチェーンドライブシステムの生産能力を現状比3割以上に増強する方針を打ち出した。利益率の高い同事業の増強は会社全体の利益の拡大につながると考えられる。
(情報部 キョウ)
日産(7201) 738円(3/31終値)
・2月のグローバル生産台数は35万93台で、2月として過去最高を記録。うち、海外生産比率は73.3%。グローバル販売台数は35万6,107台。うち、海外販売比率は83.0%に達する。
・サプライヤーからの部品調達が正常化するまでには、しばらく時間を要すると思われる。ただ、4月中旬以降はサプライヤーからの部品調達による通常のプロセスに基づく生産に、地域ポートフォリオが広範かつ財務基盤は堅固。海外工場は生産調整の可能性があるものの、4月以降も操業停止することはないとの見通しを明かした。
(情報部 星)
島津製作所(7701) 739円(3/31終値)
・今回の震災により、食品等での検査需要が高まると予想。同社は、クロマトグラフなど検査装置大手。国内に加え、中国など新興国での同装置の需要が拡大中。
・被災した医療機関の復興に伴いX線などの医用機器の需要も拡大しよう。
(情報部 野々村)
ユニ・チャーム(8113) 3,025円(3/31終値)
・震災後、紙おむつの仕様を簡略化することによって、紙おむつの安定供給が可能に。今後、海外の自社工場から製品を調達する計画。
・海外事業は引き続き好調で、中期経営計画は、アジア地域を世界の最重点市場と位置付ける。13.3期に売上高5000億円、世界シェア8.9%、営業利益率14.1%を目指す。
(情報部 趙)
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