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中国株マーケット情報景気見通しの難しさで株価は方向感のない展開

6/12~16の中国株式市場は方向感のない展開を想定。

5/31に中国物流購入連合会(以下連合会)が発表した購買担当者景気指数(PMI)は、製造業が2カ月連続で景況感の分岐点である50を下回り、景気悪化を示した。また、非製造業PMIも低下。このため、同日のハンセン指数は景気下振れを懸念し大幅下落。一方、6月初旬に発表の財新PMIは製造業、非製造業共に改善。住宅販売支援策の検討が報じられたこともあり、6/2に株価は反発。連合会と財新のPMIは中期的には同様の動きを示すが、各月では異なることもあり、足元の景気見通しを難しくしている。

6/15には5月の主要経済指標の発表が予定される。5月の乗用車販売台数は、昨年同月に都市封鎖があったため、前年同月比で28%増と拡大した模様。また、5月の元建て新規融資が前月の2倍近くに拡大したとの見通しもあり、5月経済指標は必ずしも悪くないだろう。

ただ、①中国の景気回復がまだら模様であること、②地方政府の債務問題もあり政府がインフラ投資を含む景気刺激策を躊躇しているとみられること、③米中関係の悪化等地政学的リスクが高まっていることなどを考慮すると、経済指標が比較的堅調でも、株価が素直に反応するにはしばらく時間が必要かもしれない。

(6/7記 投資情報部 白岩)

【紹介銘柄】

長飛光繊光纜(ヤンツェ・オプティカル・ファイバー・アンド・ケーブル)(香港・06869/Z8379)

◆光ファイバー製造などを手掛ける

◆23年1~3月期は前年同期比7.2%増収、同18.4%増益。粗利益率は同5.0pt上昇の25.4%に改善

◆企業買収や投資拡大などで多角化経営を強化中。22年5月、炭化ケイ素(SiC)をベースとする第三世代半導体製品の研究開発などを手掛ける会社を買収したほか、海底ケーブル事業にも取り組んでいる。また、海外事業も積極的に推進。22年はインドネシア工場の生産能力拡大、ポーランド工場の量産を実現。23年もブラジルと南アフリカの工場は生産能力の拡充を計画。22年12月期、海外事業の売上高は前年比50.5%増で、全体の売上高に占める割合は33.6%に上昇

(東洋証券亜洲有限公司 キョウ)

宇通客車(ユートン・バス)(上海A・600066/Z8641)

◆23年1~5月のバス販売台数は前年同期比11.5%増

◆23年1~3月期は売上高が前年同期比1.4%増収、純損益が同黒字転換。バス販売単価の上昇により粗利益率は同6.5pt上昇の21.5%

◆23年1月の中国のバス販売台数が底打ちし、4月は前年同月比51.9%増と好調。旅行ニーズが高まる年後半に向け、バス需要も増えると予想。同社は新エネバスに注力し、海外販売を拡大中。22年のバス輸出台数は前年比15.6%増の5683台、うち新エネバスは3000台を超え、欧州ではシェアトップ。22年海外部門の粗利益率は30%に達した。「一帯一路」の推進も海外事業拡大に寄与しよう。予想配当利回りは6%超

(投資情報部 呉)

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