3日の香港株式市場は3日続伸した。ハンセン指数の終値は前日比58.76pt(0.20%)高の29,307.46ptだった。3日発表された1月の中国財新非製造業購買担当者景気指数(PMI)が前月から悪化し、中国経済の回復ペースが鈍化しているとの懸念が広がった。ただ、アリババ集団が傘下の金融会社アント・グループの再編計画について当局と合意したと消息筋の話として伝わると、ハンセン指数は引けにかけて上昇に転じた。ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は3日続伸し、1.49%高の10,125.72ptと、節目の1万台を回復した。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで123億5800万香港ドルの買い越しだった。
3日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、前日比36ドル12セント(0.1%)高の30,723ドル60セントで終えた。米政権の追加経済対策が実現に向けて前進しているとの見方が広がり、投資家心理が改善した。景気敏感株の一角が買われた。個人投資家の投機的な売買で一部の株価が乱高下したことを受け、イエレン米財務長官は4日にも規制当局の幹部を集めた会合を開くと伝わった。何らかの規制強化を受けて市場の混乱が収束に向かうとの見方も相場上昇を支えた。
本日の香港株式市場は、前日の終値を挟み小幅なレンジで一進一退か。積極的に買い上げる材料に乏しく、引き続き個別物色中心の動きとなろう。
(マーケット支援部 床井)
春節の大型連休を控え、小動きか
3日の中国・上海株式市場は3営業日ぶりに反落した。上海総合指数の終値は前日比16.3769pt(0.46%)安の3517.3080ptだった。朝方に発表の1月の財新非製造業購買担当者景気指数(PMI)が前月から低下し、投資家心理の重荷となった。春節(旧正月)の大型連休開始を来週に控え、持ち高調整の売りも出やすかった。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで34億2300万元の買い越しだった。個別では、中国旅遊集団中免(チャイナ・ツーリズム・グループ・デューティー・フリー、601888)、隆基緑能科技(ロンギ・グリーン・エナジー・テクノロジー、601012)、三一重工(サニー・ヘビー・インダストリー、600031)などが買い越しなり、宜賓五糧液(ウーリィアンエー・イービン、000858)、瀘州老窖(ルーヂョウ・ラオジャオ、000568)、貴州茅台酒(グイジョウ・マオタイ、600519)などが売り越しとなった。
本日の中国本土株式市場は、小動きの展開か。春節の大型連休開始を来週に控えていることから利益確定を優先させる動きが出そうだ。
(マーケット支援部 床井)