17日の香港市場でハンセン指数は0.51%高の27959.60ptで終え、1/22以来、約1カ月ぶりの高値を回復した。中国人民銀行による中期貸出制度(MLF)の金利下げなど政府の景気対策を好感したようだ。また、習近平国家主席が共産党誌への寄稿で「自動車のような高額商品の消費を安定させる」と指示し、さらに、次世代通信規格(5G)モバイル端末の消費も促したことで、関連銘柄が買われた。中国本土から香港株に投資する「港股通」(サウスバウンド・トレーディング)は、成約ベースで31億3200万香港ドルの買い越しだった。
本日の香港市場は、新型肺炎の感染拡大を気にしながらも、個別銘柄を選別物色する展開となろう。習近平発言を受け、5G関連やEV関連、医療・健康関連が注目されよう。
(マーケット支援部 飯田)
個別銘柄物色の展開か
17日の中国市場で上海総合指数は2.28%高の2983.6224ptとなり、春節(旧正月)連休前の1/22以来、約1カ月ぶりの高値を付けた。中国人民銀行による金融緩和政策が好感され、買い優勢となった。
深セン成分指数も2.98%高の11241.50ptと大幅続伸となった。香港から中国本土株に投資する「滬股通(上海コネクト・ノースバウンド)」と「深股通(深センコネクト・ノースバウンド)」は、合わせて成約ベースで53億6300万元の買い越しだった。個別では、貴州茅台酒(600519)、中国国旅(601888)、内蒙古伊利実業(600887)、恒生電子(600570)、宜賓五糧液(000858)、杭州ハイクビジョン(002415)、ラックスシェア(002475) などが買い越しとなり、江蘇恒瑞医薬(600276)、珠海格力電器(000651)などが売り越しとなった。
世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は会見で、中国が17日に4万4千人以上の感染者のデータを公表し、このうち80%以上は軽症で、約14%が肺炎などの疾病を引き起こし、約5%が呼吸困難や多臓器不全で重体になっているとした。致死率は2%程度で、「重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)ほど致命的ではない」と話したと伝わっている。
本日の中国市場は、前日の習近平国家主席の方針も手伝い、中国政府による景気刺激策への期待が支えとなり、関連銘柄中心の物色となろう。
(マーケット支援部 飯田)