21日の香港市場でハンセン指数は心理的節目24,000pt回復を目指す動きとなるだろう。22日開催予定の欧州中央銀行(ECB)理事会における追加金融緩和の決定観測が強まっており、これを好材料視する可能性が高い。中国の14年10〜12月期国内総生産(GDP)が市場予想を上回ったことも相場の下支え材料。もっとも、ハンセン指数は昨日、3営業日ぶりに反発したが、前日の下落幅を埋め切れておらず、自律反発の域を出ていないようだ。上値の重さが目立てば再び売り物に押される可能性もある。
21日の中国市場で上海総合指数は続伸が予想される。昨日売り込まれた証券株の落ち着きを見極める動きとなろうが、経済統計発表という重要イベントを通過したことで安心感が広がる可能性が高い。昨日は上海総合指数の上値が限られた一方、深セン市場で創業板指数が前日比4.34%高と急騰し、過去最高値を更新。深セン総合指数も年初来高値1,479pt(1/16高値)に迫る値動きだ。相場の地合いが悪化したとは言えない状況か。
(檜和田)
証券株の買い戻し継続なるか
中信証券(06030)など証券株の買い戻しが継続するかがポイントか。信用取引業務に係る不正での行政処罰はネガティブ材料で、短期的な利益確定売り材料だが、各社の業績は好調のようだ。20日には中州証券(01375)が14年12月期での前年比約120〜130%増益見通しを明らかにした。中国鉄建(01186)は20日引け後、アフリカのジブチで空港建設プロジェクトを受注したと発表。受注額は36.67億元で、13年売上高の0.62%に相当。
(奥山)