【世界市場の見通し】日米と中国本土は堅調、香港は荒い値動きか
3/27~31の世界市場では、日本が上値余地を探り、米国は底堅く、香港市場はボラティリティの高い展開、中国本土市場は底堅く推移するとみる。
日本株式市場は、値固めから上値余地を探る展開を想定。3/30からは受け渡しベースで新年度入りすることや、パッシブ運用の配当再投資等で需給改善が見込まれ、株式市場を下支えしよう。200日線(3/22時点、27,363円)や心理的な節目である27,500円を意識しながら上値余地を探る展開か。本年4月は4年に1度の統一地方選挙の年であり、衆参補欠選挙も予定されている。政策の後押しも期待できよう。
3月FOMCにて、政策金利高止まりが濃厚に。もっとも、金融システムや景気への不安から利下げ期待は継続しそうであり、米10年債利回りは低位安定となって株式市場を下支えしよう。神経質な場面も想定され、物色対象としてはキャッシュリッチ企業に引き続き注目したい。情報技術とコミュニケーションセクターは堅調推移が続きそうだ。
中国株式市場は、香港市場はボラティリティの高い展開、一方で本土市場は底堅く推移するとみる。当面、世界的な金融システムに対する懸念が香港市場の重石になろう。一方、本土市場への影響は限定的と考える。旅行や外食等のサービス消費が好調な一方、モノ消費の一部は不振であるが住宅等の資産価格上昇が消費者の財布の紐を緩めると期待される。
(3/23朝記 投資情報部)
【日本株投資戦略】期末で需給は改善方向に
3/27~31の日本株式市場は、値固めから上値余地を探る展開を想定する。
日経平均は3/9に直近のザラ場高値28,734円まで上昇したものの、その後は欧米の金融不安等を背景に調整色を強め一気に下落。3/16にはザラ場で26,632円まで売られる場面があった。荒っぽい値動きとなっており、ボラティリティも高めの水準に。市場心理は悪化したと思われるが、欧米の金融当局が金融不安に迅速な政策対応を行う姿勢を見せたことで、投機的な先物の売買は沈静化すると考える。
3/30からは受け渡しベースで新年度入りすることや、パッシブ運用(日経平均やTOPIXなどの指標に連動する運用成果を目指す運用手法→インデックス・ファンドやETFなど)の配当再投資等で需給改善が見込まれ、株式市場を下支えしよう。ファンダメンタルズの悪化が意識される状況にはないと思われ、足もとのバリュエーションには割安感も感じられる状況か。200日線(3/22時点、27,363円)や心理的な節目である27,500円を意識しながら上値余地を探ることになりそうだ。
本年4月は4年に1度の統一地方選挙の年であり、衆参補欠選挙も予定されている。政策の後押しも期待できよう。政府は3/22、物価高騰による家庭や企業の負担を軽減するため、総額2兆円余りの追加の物価対策を新たにまとめた。
(3/22記 投資情報部 大塚)